介入研究の方法論【統計解析講義応用】

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介入研究の方法論|【統計学・統計解析講義応用】

介入研究の方法論【統計解析講義応用】


目次  介入研究の方法論【統計解析講義応用】

 

 

介入研究の方法論

 

通常,臨床試験と評価は,双方とも介入を行う.

 

しかし,介入研究(intervention research) という用語は,ある特定の研究方法論を特徴とする研究方法ではなく,介入の計画,開発,実施,検定,普及という独自の過程を特徴とする研究方法の説明に使うようになってきた.

 

この方法は,看護をはじめ,さまざまな学問分野の研究者や計画立案者が取り入れてきた〔Rothman & Thomas, 1994; Sidani& Braden, 1998〕.

 

過程を重視する人たちは,看護介入をデザインし評価するためによく使う方法が,あまりに単純で理論的基盤がないと批判的である.

 

介入研究にとって望ましい過程とは,全段階をとおして慎重に共同して計画され,探究の指針となる介入理論の開発を備えたものである.

 

具体的には,過程には以下の点が含まれる.

 

1.プロジェクト計画は,さまざまな臨床,研究,普及に関する技能をもったプロジェクトチームの結成から始める.

 

そのチームには,標的集団または影響を受けるコミュニティの成員を含むこともあり,参加研究(participatory research)ともいう.

 

チームの最初の仕事は,解決すべき問題を明瞭に定義づけ,問題および既存の解決策や介入についての関連情報を集め,それによって,望ましい結果を得るために何をする必要があるかを明確に説明する介入理論(intervention theory)を開発することである.

 

もっとも利用できる知識に基づいて,理論は以下のものを示す.

 

それは,臨床介入の性質,期待したアウトカムヘの臨床手順の影響を仲介するであろう因子,そして,コントロールを要し検定の一部として考慮すべき外生変数である.

 

2.介入デザインは,介入理論に由来する.

 

介入を初期検定し,改良しながら,徐々に介入をデザインする.

 

介入デザインは,臨床に提供する内容だけでなく,たとえば介入する期間や強度といった側面も明確に定める.

 

3.データ収集システムの実行は,介入を導入する前に始める.

 

そのような事前データ収集が,介入と関連するコミュニティや母集団の側面を検出し,さらなる介入の改良やその検定へとつながることもあろう.

 

 

4.介入を検定する段階は,臨床試験の4つの相に似ていなくもない.介入の原型は,ほとんどの場合,実験デザインをもちいて開発し,パイロットテストし,そして形成的に評価する.

 

介入の効果が認められた場合,次の検定では,効果がもっとも強い(またはもっとも弱い)サブグループや環境を特定することに重点をおく.

 

最終段階は,臨床環境でのフィールドテストを行う.

 

5.普及は,この研究モデルに組み込まれた特徴であり,介入を利用するための基準を確立すること,潜在的な市場を特定すること,介入に対する需要をつくりだすこと,そして技術的支援を提供するための対策をとることなどがある.

 

現時点では,この介入研究モデルは理想であって,実際に実践されているというわけではない.

 

いくつかの研究チームが,モデルの一部を実行しはじめたところであり,その努力は広がりそうである.

 

しかし,こうした長期的で意欲的な研究計画に経費がかかることは明白である.

 

介入をデザインし評価するという従来の方法に対して,過程全体の最終的な効果は(費用という点でも,ヘルスアウトカムという点でも),まだ確証されていない.

 

介入研究の例

 

リーシュら〔Riesch, Tosi, & Thurston, 1999; Riesch, Tosi, Thurston, Forsythe, Kuenning, & Kestly, 1993〕は,介入プロジェクトに着手した.

 

そのプロジェクトでは,数年にわたって事前に入念な計画を立て,介入を実施するコミュニティの成員の協力を得た.

 

介入は,思春期青年とその両親へのコミュニケーション技法の訓練であった,

 

実験デザインや非実験デザインで行う研究

 

研究は,非実験的な構成要素をもつ場合もあるが,介入を行うので,たいていは実験デザインや準実験デザインである.

 

 

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