2次分析【統計解析講義応用】

2次分析【統計解析講義応用】 | 統計解析 - ChatGPT・Python・エクセルを使った講義で最速マスター

セミナー詳細                    解析ご相談                    LINEでお友達

2次分析|【統計学・統計解析講義応用】

2次分析【統計解析講義応用】


目次  2次分析【統計解析講義応用】

 

 

2次分析

 

2次分析

 

2次分析(secondary analysis)は,既存の研究で集められたデータをもちいて,新しい仮説を検定したり,新しい関係を探究する方法である.

 

通常の研究では,研究者は,実際に分析する以上のデータを収集している.

 

データの収集は,研究プロジェクトのなかで通常はもっとも時間を費やし費用がかかるので,既存データの2次的分析は効率的かつ経済的である.

 

看護研究者は,大規模な全米データセットと,より小規模な地域データセットの双方をもちいて2次分析を行ってきた.

 

既存の量的データセットを利用して,以下のようないくつかの方法を実施できる.

 

1.以前には分析されていない変数のなかで,その変数や関係を検討できる(たとえば,もとの研究での従属変数を,2次分析では独立変数にできる).

 

2.収集されたデータのうち研究目的に該当しないものを,研究設問に答えるために利用できる.

 

3.2次分析では,もとの研究の全標本ではなく,特定のサブグループに焦点をあてることができる(たとえば,全国標本の健康習慣についての調査データを,都市に住む10代の若者の喫煙を研究するために分析できるだろう).

 

4.分析単位を変更できる.分析単位(unit of analysis)は,分析のためのデータを生みだす基本単位であり,看護研究では,通常は各個人が分析単位である.しかし,より大きな単位についての情報を得るために,データをまとめることがある(たとえば,25の病院の各ナースたちについてのある研究を,病院というまとまりのデータに変換できよう).

 

2次分析を行うことに関心がある研究者は,いくつかの予備活動をする必要がある.

 

研究設問を決め,必要なデータを特定したのち,研究者は,適切なデータベースを特定し,探しだし,アクセスしなくてはならない.

 

そして,研究設問に対する適切性,データの質の適性,データの技術的な使いやすさなどの点から,特定したデータセットを十分に査定するとよい.

 

2次分析にもちいる重要なデータ源としては,管理や政策目的で利用できる,

 

種々の臨床看護データベースがある.ナイルとラング〔Nail & Lange,1996〕は,こうしたデータベースは,看護ケアの過程とアウトカムに関する研究に大いに役立つ,と述べている.

 

大学や国家機関などの多くのグループで,研究者が調査データを2次分析に利用できるようにしようという試みがなされている.

 

データの公的利用を規制する方針は,各機関によって異なるが,データファイルや文書の複写代を支払えば,おおよそのデータセットを入手できるのがふつうである.

 

したがって,もとのデータ収集に数十万ドルかかったような場合でも,複写資料を使えば1%に満たない費用で済むかもしれない.

 

大学や大学内の研究施設には,大規模な全米調査のデータセットのライブラリーをもっているものもある.

 

 

米国のNational Center for Health Statistics(NCHS;国立健康統計センター)や他の政府機関によって助成を受けた調査は,2次分析の重要な情報源である.

 

たとえば, NCHSは定期的に,国民健康聞き取り調査(National Health Interview Survey)やヘルス・プロモーションと疾病予防調査(Health Promotion and Disease Prevention Survey),全米併存疾患調査(National Comorbidity Survey)のような全米調査を実施している.

 

これらは,米国全体で数千人から健康関連情報を集めている.

 

入手可能なデータを利用することは,研究過程での時問や費用の節約につながるが,既存のデータで研究することには注意を要する短所もある.

 

とくに,研究者がデータ収集において何の役割も果たしていない場合,データセットになんらかの不足や問題,たとえばもちいられた標本,測定された変数などに問題があるといった可能性はきわめて高い.

 

研究者は「もし〜でさえあれば」という問題に絶えず直面するかもしれない.

 

たとえば,もしあるトピックについて質問さえしてあればとか,もしある変数を別に測定してあれば,というようにである.

 

しかし,2次分析の機会を探す価値はある.

 

2次分析の例

 

クラーク,フラシュアースミス,レスベランス,ボウラッサ〔Clarke, Frasure-Smith, Lesp6rance, & Bourassa,2000〕は. U.S. National Heart, Lung, and Blood Institute (NHLBI ;米国国立心肺血液研究所)による助成を受けた臨床試験(左心室不全の予防と治療についての研究)の既存データをもちいた.

 

彼らは,もとの実験群とコントロール群のメンバーをあわせて分析し,1年間の機能状態の指標となる心理社会的因子や他の因子に焦点をあてた.

 

 

2次分析【統計解析講義応用】


セミナー詳細                    解析ご相談                    LINEでお友達

2次分析【統計解析講義応用】

2次分析【統計解析講義応用】