インターセプト法|【統計学・統計解析用語】
インターセプト調査は、公共の場所で偶然通りかかった人々に対し、直接声をかけて調査への協力を依頼する非確率抽出法です。街角やショッピングセンターなどで行われ、迅速なデータ収集が可能ですが、サンプルの偶然性によりデータの一般化に限界があります。調査の成功は、調査員のスキルと調査対象者への明確な説明に依存し、質問は直接的で簡潔であるべきです。適切な場所の選択と参加者への配慮も重要です。
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インターセプト法
インターセプト法、またはインターセプト調査とは、市場調査や社会調査の手法の一つであり、非確率抽出法に分類されます。
この方法は、公共の場所?例えば、街角やショッピングセンターの出入り口、イベント会場など?で偶然通りかかった人々に対して、調査の協力を直接依頼する手法です。
対象者が協力を応じた場合、その場でアンケートの記入やインタビューが行われます。
「偶然法」とも呼ばれることがあり、調査の対象となる人々は完全に無作為に選ばれるわけではなく、特定の場所、時間に居合わせた人々が対象となります。
インターセプト法の最大の特徴は、その柔軟性と即時性にあります。
研究者や調査員は、特定の地理的エリアに集中している特定のターゲットグループに素早くアクセスできます。
例えば、特定の商品やサービスを購入する可能性の高い顧客層に迅速にフィードバックを求める場合などに有効です。
また、イベントやプロモーションの直後に参加者の意見を収集するのにも適しています。
しかし、この調査方法にはいくつかの制限があります。
まず、非確率抽出であるため、抽出されたサンプルが母集団を正確に代表しているとは限りません。
したがって、調査結果の一般化には注意が必要です。
特定の場所と時間に依存するため、調査結果が偏る可能性があります。
例えば、平日の昼間にショッピングセンターで行う調査は、主に主婦や高齢者の意見を反映することになるかもしれません。
また、この手法は、調査対象者の自発的な協力に大きく依存しています。
そのため、声をかけられた人々の中には、時間的な制約やプライバシーへの懸念から調査への協力を拒否する人もいます。
このような選択的な応答は、応答バイアスを引き起こす可能性があり、調査結果の信頼性に影響を与えることがあります。
さらに、公共の場で直接調査対象者にアプローチすることは、調査員にとっては高いコミュニケーションスキルを要求されます。
調査員の態度やアプローチの方法が、対象者の協力意欲に大きな影響を与えるため、研修や準備が十分に行われていないと、調査の質に悪影響を及ぼす可能性があります。
インターセプト法を用いた調査は、計画段階での注意深い設計が求められます。
特に、調査対象者をどのように選定し、どのような質問をするか、どのようにデータを収集・分析するかは熟慮する必要があります。
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