統計学はどのようにして「始まった」のですか|【統計学・統計解析コラム】
統計学はどのようにして「始まった」のですか
統計学の研究は,データの収集と分析にとどまらない。
すなわち,情報を集めて重要な決定を行うために利用するのである。
何かがどれくらいあるのか(「食べ物が底をつくまでに何日くらいあるのか」や「冬まであと何週間あるのか」),そしてそれらの数がある特定の結果(健康や安全など)にどう影響するのかということについて,人々が関心を持たなかった時代はおそらくなかっただろう。
そもそも数は,ある特定の結果と結びつけられている。
もしある人が学校で勉強がよくできて,よい成績をとったなら,その後も学校で成功する可能性が高い。
もしある人がよい教育を受けたなら,卒業と同時によりよい仕事が待っているだろう。
そして,我々が今日人口統計学者として知っている人々(人目やその性質を研究している人々)が,多くの人が住み,働き,遊ぶ場所について数えたり分布を調べたりし始めたのはそれほど昔のことではない。
このすべては主に数学者によってなされたが,生物学やより最近では心理学などの領域で,観測されたことの理解が強く求められ,統計学の分野が誕生した。
おそらくこの誕生の大きな節目は,フランシス・ゴールトンの研究であった。
彼はチャールズ・ダーウィンのいとこで,19世紀初頭に生まれた。
ゴールトンは相関係数と呼ばれる,変数間の関係を表すのに今でも非常によく使われるツールを考案した。
彼は家族間の知能に関心があった。
彼の研究は(後にしばしば疑われることになったが)家族のメンバー間の関係性を比較するための枠組みを築いた。
ゴールトンの後、社会がどんどんと複雑化し、利用可能な情報すべての複雑性を理解する必要性が増大していくにつれて,統計学は非常に多くの新しい発展を見せた。
カール・ピアソン(数学者)やR・A・フィッシャー(農学者)などが,自身の研究分野で学んだことを人間行動のさまざまな側面に適用した。
ここ40年のパーソナルコンピュータの出現によって,大規模データに含まれるパターンや傾向を見たいと思う人はほとんど誰でも,統計的手法の中の最も強力なものでさえ利用できるようになった。
こういう分析は,現代の統計学の非常に重要な部分を占めている。
大学のみならずプロスポーツチームでさえ,今では,何が役に立ち,何か役に立たないのかを特定するために,このアプローチを利用している。
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