ロジスティック回帰分析における最尤推定法|Excelソルバーによる計算【統計学・統計解析講義基礎】

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ロジスティック回帰分析における最尤推定法|Excelソルバーによる計算【統計学・統計解析講義基礎】

ロジスティック回帰分析における最尤推定法|Excelソルバーによる計算【統計学・統計解析講義基礎】
ロジスティック回帰分析では等分散性が成立しないため、最小2乗法は使えず、最尤推定法を用いる。Excelソルバーで尤度を最大にして計算可能


目次  ロジスティック回帰分析における最尤推定法|Excelソルバーによる計算【統計学・統計解析講義基礎】

 

最尤推定法(最尤法)で尤度を最大化

 

最尤推定法(最尤法)とは、読んで字のごとく尤度を最大にする推定法です。

 

ロジスティック回帰分析で用いられます。

 

尤度(Likelihood)というのは確率を別の見方をしたものです。

 

例えばくじ引きでは、つぼの中の当たりくじの数は普通決まっていて、当たる回数と確率に一定のとびとびの関係があります。

 

ロジスティック回帰分析における最尤推定法|Excelソルバーによる計算【統計学・統計解析講義基礎】

 

くじは引いたら元に戻し、これを繰り返します(復元抽出法)。

 

下の左の棒グラフは、つぼの中に当たりくじが2割はいっている場合、10回引いてX回当たる確率を示したものです。

 

2回当たる場合が最も多いのが想像に難くないでしょう。

 

さて、今度は見方を変えます。たとえば当たる回数を3回に固定し、つぼの中の当たりくじの数を変えてみます(10個中1個〜10個と変化させる)。

 

すると、つぼの中の当たりくじの数と確率が一定の連続関係をもちます(右の図)。このときの確率は、尤度という言い方をします。

 

尤度最大時の当たりくじ数を求めるのが最尤推定法です。

 

この場合、10回引いて3回当たる確率すなわち尤度は10個中3個入っている場合が最大となり、その確率は0.267となります。最尤推定量は0.3となります。

 

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ロジスティック回帰分析における最尤推定法

 

ロジスティック回帰分析では等分散性が成立しないため、最小2乗法を使うことはできません。

 

したがって、ロジスティック回帰分析では最尤推定法により回帰係数を求めます。

 

 

Excelソルバーによる最尤推定法の実行

 

最尤推定法はExcelソルバーで実行することができます。

 

F列は予測確率、F21には=1/(1+EXP(-(F$28+F$29*B21)))が入ります。

 

L列は対数尤度、L21には=LN(BINOMODIST($C21,$D21,F21,FALSE))が入ります。

 

F28:F29を変化させ、対数尤度の和、G30をソルバーで最大化します。

 

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かくして回帰係数が求まり、以下のようなS字の予測式が得られます。

 

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