その他の金融に関する統計【社会経済統計解析】

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目次  その他の金融に関する統計【社会経済統計解析】

 

その他の金融に関する統計

 

その他の金融に関する統計

 

その他の金融に関する統計として,第一・に郵政公社が作成している郵便貯金統計がある。

 

この統計は,全国の郵便局の郵便貯金の残高や増加額を月ごとに集計したものである。

 

これは個人貯蓄の動きを見る際の重要な指標の一つであり,この統計と銀行預金との比較も重要である。

 

郵便貯金は通常貯金,定額貯金,積立貯金などからなる。

 

通常貯金は出し入れ自由で,銀行の普通預金に相当する。

 

また,定額貯金は半年複利で10年まで預けられる。

 

この統計の特徴として,月末の残高は従来預けられた定額貯金などの利子分も加わるため,増え続ける傾向にある。

 

むしろ月中の預け入れ額から払い戻し額を差し引いた純増,純減がトレントを見るうえで参考になる。

 

その際には,季節変動に注意する必要があるので,個人貯蓄の動向を知るには,やはり前年同月比を見るべきである。

 

郵便貯金の残高は2005年3月末現在214兆円で,圃内銀行における実質預金残高(525兆円)の約4割に相当する。

 

郵便貯金は1990年前後には銀行預金に押されていたが,その後の預金金利の低下や金融への不安感の高まりに伴い,急速にシェアを伸ばした。

 

郵便貯金は財政投融資の原資として重要な役割がある反面,シェアが高まったことに対して民業圧迫との批判も出ているが,2000年以降のシェアは低下傾向にある。

 

 

第二に,日本クレジット産業協会が作成している消費者信用統計がある。

 

この統計は,消費者信川に関する代表的な統計である。

 

この統計における信用供与額は契約高であり,回収高や残高ではない。

 

また,消費者信用統計の報告書には,消費者信川実態調査や消費生活に関係のある各種の統計が掲載されている。

 

統計数字は標本調査の結果などに基づく推計であり,消費者信用の実体が必ずしも完全に把握できるわけではない。

 

また,消費者金融の金利が明らかではない。

 

しかしながら,消費者信用の実態を知るために利用できる,ほとんど唯一の統計である。

 

同統計によると2003年度の消費者信用供与額は72兆8225 億円で,内訳を見ると信用販売が36兆3459億円,消費者金融が36兆4766億円となっている。

 

なお,消費者金融の信用供与額は,銀行の定期預金の担保貸付や郵便局預金者貸付などを含んでおり,これらを除いた消費者ローンの信用供与額は24兆4656億円となっている。

 

また,消費者信用の代表ともいえるクレジットカードの発行枚数は, 2003年3月末には2 億5400万枚となっている。

 

これを系列別に見ると,発行枚数が最も多いのは銀行系の9,668万枚であり,これに百貨店・量販店等流通系の7,096万枚,信販系の6,377万枚が続いている。

 

また, 2003年度のクレジットカード信用供与額(ショッピング+キャッシング)を見ると,最も多いのは銀行系の14兆5380億円で,これに百貨店・量販店等流通系の8兆2182億円,信販系の6兆2450億円などが続いている。

 

第三に,住宅ローンについて見てみよう。

 

2000年の住宅資金の新規貸出高は,24兆2800億円で,その52%は銀行から,また36%は住宅金融公庫からの貸出であった。

 

現在,銀行の住宅ローン金利が自由化され,さまざまなローンが工夫されており,これら銀行の貸出の中には過去の高金利のローンの借換えも多いものと見られる。

 

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