統計学における分散分析法の種類|【実験計画法の統計学・統計解析】
分散分析は、実験データの解析手法です。実験計画の種類は、因子の数に応じて異なります。一元、二元、三元配置法などがあります。また、繰り返しの有無によっても異なります。因子の構造(母数型か変量型か)によっても分散分析の方法が変わります。また、実験のランダム化や割り付け方法によっても分類されます。完備型計画では、比較したい水準の組み合わせがブロック内に完全に含まれますが、不完備型では含まれません。
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統計学における分散分析法の種類
分散分析は、実験によって得られたデータを解析する方法です。
したがって、実験計画の型に応じていろいろな分散分析法が必要となります。
因子の数による分類
実験計画法では、とり上げた因子が1つの場合を一元配置、2つの場合を二元配置法、3つの場合を三元配置法と呼びます。
また、因子と水準の組み合わせごとに実験が繰り返されてデータがとられる場合を、繰り返しのある二元配置法(あるいは繰り返しのある三元配置法など)といいます。
実験計画法におけるこれらの種類は、そのまま分散分析法の種類になります。
すなわち、因子の数に応じて、求める要因成分の数がかわってくるので異なった解析法になりますし、繰り返しの有無によっては交互作用や誤差の取り扱いに相違が出てきます。
因子の構造モデルによる分類
とり上げた因子が母数型か変量型かによって、分散分析の方法は異なります。
この違いは、分散分析法の基礎となっている因子の構造モデルによるものです。
なお、とり上げた因子に母数型と変量型が混在しているときを、混合型と呼びます。
実験のランダム化による分類
すべての実験はランダムな順序で行われることを原則とする実験を完全確率化(ランダム化)実験と呼びます。
しかし、実際にこのような実験のやり方が不経済は、困難か、あるいは不可能な場合、部分的にランダム化を行う方法があります。
この場合は、誤差がいくつかに分けられるので分割法といいます。
実験をランダム化すれば、そこに誤差が求められます。
したがって、ランダム化の方法が変わってくると、それに応じて分散分析の方法も変わらざるを得ないです。
実験の割り付けによる分類
同じ実験の場(これをブロックとよびます)に、比較したい水準の組み合わせが少なくとも1そろいはいっている計画を完備型計画とよび、1そろいがはいっていない計画を不完備型計画といいます。
工場などでは、完備型の場合が普通ですが、不完備型ではブロックの影響や交絡の影響があって、複雑な分散分析法となります。
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