会社経営の中でのデータ分析の役割

ビジョン・戦略・作戦・戦術・兵站のピラミッド

会社の戦略・戦術を決めるデータ分析

うまく経営されている会社ほど、ビジョン・戦略・作戦・戦術・兵站というピラミッドの仕組みがしっかり構成されています。

ビジョンとは、将来会社がどうなりたいかという見通しです。

戦略とは、ビジョンを達成するための道筋です。

作戦とは、戦略を達成するためにやらなくてはならないこと。

戦術とは、作戦の具体的な実行方法。

兵站（へいたん）とは戦術を実際に実行すること。

データ分析は、会社の戦略から戦術を決める上で大きな力を発揮します。

例えばアマゾンは、「地球上でもっともお客様を大切にする企業であること」をビジョンとして掲げています。

戦略は世界最大級のECサイトになること、作戦は、販売店の囲い込み・消費者の利便性の追求・流通の最適化など、戦術は販売物の保管倉庫の拡充・消費者が欲しいものをすぐ買えるようにする・運送業者へのマージンなど、兵站は戦術の実行です。

市場調査の分析結果は戦略や作戦に、在庫管理・レコメンド・経路最適化などの分析は戦術を大きく左右し、会社の利益に大きな影響を与えます。

アマゾンの戦略ピラミッド

ビジョン：お客様を大切にする企業である

戦略：世界最大のＥＣサイトになる

作戦：販売店の囲い込みや、利便性の追求、流通の最適化

戦術：保管倉庫の拡充や、消費者が欲しいものをすぐ買える

兵站：戦術の実行（準備、手続きを含む）

どんなデータが、どこに役立つのか？

市場調査の分析結果、売れ筋商品がわかると、何を売るか（戦略）、どの販売店と契約するかがはっきりする（作戦）。

在庫管理の分析結果、何が足りなくて何が余っているかがわかると、倉庫の追加契約や事前仕入れが可能となる（戦術）。

流通経路の分析の結果、配送のボトルネックはどこにあるかがわかると、配送頻度やルートの見直しを行う（戦術）。

結果として、顧客が求める商品をより早く届けられるようになり、顧客満足度が上昇し、企業の利益に貢献する。