被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】

被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】 | 統計解析 - ChatGPT・Python・エクセルを使った講義で最速マスター

セミナー詳細                    解析ご相談                    LINEでお友達

被験者保護プログラム認証制度|【統計学・統計解析講義応用】

被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】


目次  被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】

 

 

被験者保護プログラム認証制度

 

2001年より,被験者保護プログラム認証協会(Association for the Accreditation of Human Research Protection Programs, Inc, AAHRPP)は,医薬品開発業務受託機関(Contract Research Organization,CRO),政府機関,病院,施設外IRB,研究機関や大学が実施する被験者保護プログラム(Human Research Protection Program, HRPP)の認証に関する業務を行っている.

 

この認証制度の目的は,これらの機関が連邦規則で定めた被験者保護基準を満たしていることを,国民一般や官民の試験依頼者に対して示すことにある.
AAHRPPが実施する認証制度は,自主的,かつ教育を目的とした活動であり,認証を受けようとする機関の主導により行われるものである.

 

沿革

 

この認証制度は. 1990年代後半に,臨床試験における被験者保護レベルを保証する手段として始まった.

 

この動きは,政府が公表した複数の報告書においてIRBの不備が指摘されたことを受けて開始されたが,これらの報告書では. IRBの業務負担が過多であり,研究の十分な審査を行う体制が整っていないこと,被験者が死亡した事件や著名な大学医療センターにおいて倫理原則遵守の保証(現在では,連邦保証制度[FWA]と呼ばれる.)が保留となったことが記されていた.

 

当時. IRB制度については,連邦政府が綿密な検討を行っており,上院および下院で被験者保護法案が審議されている状況に加えて,国立バイオエシックス諮問委員会(National Bioethics Advisory Commission, NBAC)からは.連邦政府が実施している監査制度がつぎはぎだらけの寄せ集め制度であることを指摘されていた.

 

そのため,全国的な研究団体等が集まって.新たに認証団体を設立することを決定した.

 

そのような認証団体の目的は,研究機関において被験者が尊厳をもって扱われていること,被験者の利益を守るために適切な予防手段が講じられていることを明らかにすることであった.

 

新団体設立に同意したのは,米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges. AAMC),米国大学協会(Association of American Universities, AAU),州立大学協会(Association of Public and Land Grant Universities.APLGU),社会科学系学会連合(Consortium of Social Science Associations, COSSA).連邦実験生物学会(Federation of American Societies of Experimental Biology. FASEB),米国国民健康評議会(National Health Council, NHC)および「医療・研究における社会責任」(非営利団体. Public Responsibility in Medicine and Research, PRM&R)であった.

 

AAHRPPの設立は.研究機関が対応すべき喫緊の課題であった.

 

すなわち,学内で行われる臨床試験に対する大学当局の監督を強化する必要,臨床試験に携わる大学職員に対して教育・試験を課す義務, IRBに対して訓練,業務や資源を強化する必要.法定事項を実施し,被験者保護に関する倫理的・専門的基準に適合するための資源を強化する必要,社会に対する説明責任を果たすための自主的な認証制度の制定などの必要があった.

 

認証制度の導入により,厳しい実施基準にも適合できるように,研究機関の質向上と継続的な改善努力が促された.

 

 

また,認証制度は,医療,医学教育や研修医制度を向上するものとして広く受け入れられるようになった.

 

AAHRPPは. 2001年に非営利団体として設立された、質の高い被験者保護プログラムを認証することによって.倫理的妥当性がある優れた研究を推進することを使命としており,研究機関が自主的に認証を受けることが,臨床試験の安全性を高めるための最善の方法と考えていた.

 

2011年末時点で,カナダ,中国.インド,韓国,シンガポールおよび米国にある241の研究機関が認証を受けている.

 

この241研究機関には. 1,100ヵ所を超える数の施設が含まれている.

 

例えば.大規模病院には,10を超える病院施設がその中に含まれることがある.

 

医科大学(medical school)および研究型大学では. 60%以上が認証を受けており. NIHが研究費を交付している上位50の大学のうち,37校が認証を受けている.

 

CTSA (Clinical and Translational Science Awards,臨床・トランスレーショナルサイェンス資金)を受給している研究者は,全員が少なくとも1つの認証研究機関に属している.

 

米国退役軍人省(Veterans Affairs. VA)に属する研究施設で臨床試験を行っている施設は,すべて認証を受けており,20の施設外IRBが認証を受けている.

 

研究施設には多くの規制要件が課せられており,ここ数年経済的資源が大きく減少しているにもかかわらず,米国の研究施設は,認証の継続を希望している.

 

米国以外では.行政機関がIRBや研究施設を認証しているところもあるが, AAHRPPは, IRBや被験者保護プログラムに対する認証を行っている唯一の民間団体である.

 

 

被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】


セミナー詳細                    解析ご相談                    LINEでお友達

被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】

被験者保護プログラム認証制度【統計解析講義応用】