メタ分析【統計解析講義応用】

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メタ分析|【統計学・統計解析講義応用】

メタ分析【統計解析講義応用】


目次  メタ分析【統計解析講義応用】

 

 

メタ分析

 

研究プロジェクトの予備段階としての文献レビューにおいて、研究結果を注意深く系統的に統合することも,新しい知識,つまり,エビデンスに基づいた実践を開発するうえで重要な役割を果たすであろう知識を生みだすための重要な学問的試みである。

 

メタ分析(meta-analysis ; メタアナリシス)という手法は,研究報告の結果に統計学的方法を適用したものである.

 

要するに,メタ分析は,1つの研究結果を1片のデータとみなす.

 

つまり,各研究は,それ自体が分析単位である.

 

同じトピックについての複数の研究結果を結合することで,個人対象から得たデータに対するのと同様の方法で分析できる,

 

1組のデータセットをつくりだせる.

 

従来のナラティブな文献のレビューは,いくつかの点で不利である.

 

まず,あるトピックに関する研究が数多くあり,それらの結果が一致していない場合,結論を導き出すのは困難である.

 

さらに,ナラティブなレビューは,偏りを生じることが多い.

 

研究者は,無意識に自分自身の考え方に合った結果を重視しやすい.

 

メタ分析の手法は,多くの研究結果を統合し,他のやり方では見つけられなかったであろうパターンや関係をよくみる客観的な方法である.

 

さらに,メタ分析では,差や関係の大きさについての情報が得られる.

 

このように,メタ分析は,理論開発や研究活用において重要な学問的手段となる.

 

メタ分析の技法を,統合的文献レビュー以外の文脈でもちいることもできる.

 

たとえば,臨床試験が15か所で実施された場合,それぞれの場での結果を1片のデータとしてあつかい,メタ分析を行うことができよう.

 

すべての場所の生のデータをひとまとめにできない場合(例:介入の方法が場所によって違う),この方法はとくに有用である.

 

メタ分析の例

 

エヴァンス〔Evans, 2002〕は,入院患者への介入としての音楽の効果について,メタ分析を行った.

 

メタ分析を行った19の研究は,すべて臨床試験であった.

 

ヘッドホンで聞いた音楽演奏によって,通常のケアを受けている患者の不安が軽減するという結果を得た.

 

デルファイ調査

 

デルファイ調査(Delphi survey)は,短期予測の手段として開発された.

 

その技法は,専門家にパネル調査を実施し,関心ある特定のトピックについて,専門家の意見,予測,判断などに関する一連の質問紙に回答するように求める.

 

デルファイ法は,いくつかの点で,他の調査とは異なっている.

 

デルファイ調査では,各専門家に,質問紙への回答を数回にわたって依頼し,やりとりする.

 

直接に対面で話しあう必要もなく,合意を得るまで何度もやりとりをする.

 

 

第2の特徴は,パネルのメンバーへのフィードバックを行うという点である.

 

質問紙への回答を回収するたびに分析し,要約し,新しい質問紙とともに専門家に返送する.

 

これにより専門家は,グループの視点を知ったうえで,自分の意見を再編成できる.

 

この,「回答一分析−フィードバッター回答」という過程は,全体の合意が得られるまで,ふつうは少なくとも3回繰り返す.

 

デルファイ法は,計画や予測目的のために,地理的に広範囲に拡散したグループの専門的意見をまとめるには,効率的な方法である.

 

専門家たちにとってみれば,公式に集まる必要がないので,かなりの時問と費用の節約になる.

 

また,直接に集まった場合に起こりうるような,説得力のある,または高名な1人の専門家が,ほかの人々の意見を過度に押さえ込んでしまうことがないことも利点である.

 

パネルのメンバーはみな,同じ立場に立っている.無記名なので,公式の会合の場よりも,おそらくずっと率直になれるだろう.

 

「フィードバック一回答」のループにより,メンバーが脇道にそれる危険もなく,多面的なコミュニケーションが可能になる.

 

しかしデルファイ法は,研究者にとって,時間を要する方法である.

 

専門家に依頼し,質問紙を作成して郵送し,回答を分析し,結果を要約し,新しい質問紙を作成するといったことが必要になる.

 

パネルのメンバーの回答率が,質問紙の郵送回数を重ねていくほど低くなることもある.

 

回答者の減少による偏りが,常に問題となる.

 

他の問題は,合意をどのように定義するか(つまり,何人の参加者が同意すれば,研究者は合意を得たと判断してよいか)である.

 

推奨される範囲は,寛大な51%から,より慎重な場合の70%までである.

 

全体としては,デルファイ法は,問題解決,計画立案,予測をするには重要な方法論的手段である.

 

デルファイ調査の例

 

シェフアーとルーベンフェルト〔Scheffer & Rubenfeld, 2000〕は,看護における批評的思考(クリティカル・シンキング)の定義づけを行うために,9か国にまたがる専門家の国際的パネルに,5回で1セットとなるデルファイ調査を行った.

 

看護における批評的思考の定義が合意され,また批評的思考に役立つ7つの技術と10の心的傾向も特定された。

 

 

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