MedDRA :医薬規制用語集【医療統計解析】

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MedDRA :医薬規制用語集|【医療統計学・統計解析】

MedDRA :医薬規制用語集【医療統計解析】


目次  MedDRA :医薬規制用語集【医療統計解析】

 

 

MedDRA :医薬規制用語集

 

MedDRA (医薬規制用語集; Medical Dictionary for Regulatory Activities Terminology)とは,医薬品に関連する国際間の情報交換を迅速かつ的確に行うため,国際的に共通する用語集としてICHにおいて作成されたものである.

 

まさしく,このMedDRAは先に述べたWHO-ART, J-ART, COSTARTなどに置き換わる完全な標準用語集として利用されるようになることを目指して作成された.

 

MedDRAはSOC (System Organ Class ;器官別大分類) , HLGT (High Level Group Terms ; 高位グループ用語), HLT (High Level Terms ;高位語) , PT (Preferred Terms ; 基本語)およびLLTr(Lowest Level Terms;下層語)の5階層構造を有する.

 

たとえば,「胃部不快感」というLLTについては,PTが「消化不良」, HLTが「消化不良徴候および症状」, HLGTが「消化管徴候および症状」, SOCが「胃腸障害」となっている.

 

現在,26のSOCの下に約57,000ものLLTが定義されているが,必要であれば会員は日本におけるMedDRAの維持管理機構(JMO; Japan Maintenance Organization)である財団法人日本公定書協会を通じて, MSSO (Maintenance and Support Services Organization)に用語の追加を申請することができる.

 

既に日本でもMedDRA/J (ICH国際医薬用語集日本語版)は利用可能になっており,厚生労働省への薬事法に基づく「医薬品副作用・感染症症例報告書」において使用される医薬品副作用等用語,臨床試験資料または再審査もしくは再評価資料などの文書,使用上の注意等や医薬品の添付文書中の副作用等用語については,日本語版MedDRA収載用語を使用して差し支えないことが通知されている.

 

 

さらに,電子的報告においては日本語版MedDRA収載用語の使用が必須であるとされている.

 

なお,医薬品副作用歴および副作用・感染症名について日本語版MedDRA収載用語を使用する場合には,原則としてPT(基本語)を使用することが規定されている.

 

MedDRA/Jでは,日本語と英語の対応も定義されているため,用語についての日本語と英語の相互の翻訳辞書として利用することも可能であり,あるいはコードだけを利用することにより,日本では日本語の用語を参照し,海外では英語の用語を参照させるというようなことも実現可能である.

 

MedDRAを利用する場合の課題としては,単に用語の追加だけではなくLLTの割り当てが変更されるようなバージョンアップが行われることがあり,このためにどのバージョンのMedDRAを使用するのかを明確にしておかなければならない.

 

また,症例報告書に記載された内容によって割り当てられるSOCが変わることも課題である.たとえば,ブドウ糖減少というLLTは「臨床検査」というSOCに割り当てられるが,低血糖症は「代謝および栄養障害」というSOCに割り当てられる.

 

このため, SOCを基にして臨床検査値異常を集計しようという場合には注意が必要である.

 

 

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