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統計学における抜取検査【統計解析講義基礎】 | 統計解析 - Python・R・エクセルを使った講義で最速マスター

統計学における抜取検査【統計解析講義基礎】

統計学における抜取検査【統計解析講義基礎】


統計学における抜取検査【統計解析講義基礎】

 

国勢調査は5年に1度、わが国の人口数の全貌を把握するための全数調査です。

 

しかし、選挙速報にみられるようにすべての開票を行わなくとも、わずか数%の開票率の段階で「当確」が決まる場合もあります。

 

本を買う場合も、数ページの立ち読みによるサンプリング(抜き取り)を行って目を通し、良し悪し、価値の有無を検討して、最終的に買うかどうかを判断します。

 

このように全数調査を行わず、一部のサンプルにより全体像を類推する手法を「サンプリング」あるいは「サンプル調査」といいます。

 

また本方法により、対象物(母集団)への合格か不合格かの判定を下す検査を行うとき、これを「抜取検査」といいます。

 

ランダムサンプリング

 

品質管理分野では、「ロット」と呼ばれる、等しい条件下で生産された品物の集まり、例えば、ある日のある直(夜勤などの番を直といいます)にて生産された製品をひとかたまりの対象物とします。

 

ランダムサンプリングとは、対象とする母集団の要素を等確率で抽出することであり、母集団の姿をとらえるために重要な手法です。

 

また、すべての統計的手法が有効となる前提でもあります。

 

抜取検査は部品・材料・製品などの購入時、最終的な出荷時などに適用されます。

 

品質水準が十分でない場合には、関所としての抜取検査の機能は重要です。品質が良好になると抜取検査は工程管理が安定した状態であった、との確認としての正確が強くなります。

 

この場合、品質保証責任としての活動の意味が強くなります。

 

ただし、不良品が1つでも混入することが許されない場合には適用できません。

 

逆に、「不良品混入が許されている」ことが大前提となっています。

 

品質は検査によって作り込むものではなく、設計を改良し、工程のばらつきを低減するなど設計と工程で作り込まなければなりません。

 

生産者危険と消費者危険

 

抜取検査には、大きさnのサンプルの測定値に基づき不良個数、不良率、欠点数などの計数値で表せるときと、これが重量、寿命値などのような計量値となる場合があります。

 

これらをそれぞれ計数抜取検査、計量抜取検査と呼びます。

 

また、抜取検査には目的によって規準型、選別型、および調整型などと呼ばれる型があります。

 

ここで、規準型抜取検査はもっとも基本的なものです。

 

これを不良率を対象とする計数抜取検査を例にして証明すると以下のようになります。

 

@望ましい品質のロットを「よいロット」といい、このロットの品質を不良率p0(例えば0.005)とし、「悪いロット」の不良率をp1(例えば0.01)と定めておきます。

 

A次に、よいロットが不合格となる・・・・このことを「生産者危険」といい、確率をα(例えば0.05)とします。一方、悪いロットが合格となる・・・・このことを「消費者危険」といい、確率をβ(例えば0.1)とおき、この関係を満たすような抜取方式(n,c)を定めます。ここで、nは抜取個数(サンプルの大きさ)、cは合格判定個数を表します。

 

このように規準型抜取検査は、よいロットの不良率p0、悪いロットの不良率p1およびα、βを定め、これより抜取方式(n,c)を求めることによって方式を導出することになります。

 

本方式に基づき、不良率pに対するロットの合格率L(p)をpの関数として図示したものをQC曲線(検査特性曲線)といいます。

 

これは抜取検査の基本的な性能を表したものです。

 

抜取検査は顧客または後工程に直結する品質保証の砦です。

 

しかし、QC曲線からわかるように悪いロット(不良率p1)が合格する確率はβです。

 

つまり、工程の管理が十分に実施されていないときには、抜取検査によって品質を完全に保証することにはなりません。

 

調整型抜取検査は、過去の検査成績によって厳しさを調節することにより、供給者に対して常に品質向上への刺激を与えるように設計された抜取検査です。

 

ここではp0に対応する合格品質水準(AQL:acceptable quality level)を品質指標として使用し、AQL以上の水準を目指す活動が期待されています。

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