臨床試験の質を高める秘訣:プロトコールとCONSORT声明【ChatGPT統計解析】

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臨床試験の質を高める秘訣:プロトコールとCONSORT声明【ChatGPT統計解析】

臨床試験の質を高める秘訣:プロトコールとCONSORT声明【ChatGPT統計解析】
臨床試験の質を高めるためには、研究開始前にプロトコールを作成し、風邪の定義や治癒の基準、ランダム化の方法、統計解析手法、必要な症例数などを明確にする必要があります。プロトコール作成時にこれらを決定しない場合、研究後に都合の良い結果を選ぶインチキが疑われる可能性があり、ランダム化研究であっても因果関係を示す証拠能力が低下します。研究結果は論文で報告されますが、その質を客観的に評価するためには、CONSORT声明に基づくチェックリストを利用し、報告が明瞭であることが求められます。研究の目的が明確でない場合や適当なデータ解析では、信頼性の低い結果になりかねません。質の高い研究には計画段階での明確な基準設定と第三者の審査が不可欠です。

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目次  臨床試験の質を高める秘訣:プロトコールとCONSORT声明【ChatGPT統計解析】

 

 

臨床試験の質

 

ランダム化研究であっても

 

解析対象集団では、風邪薬を飲むグループとプラセボを飲むグループで1週間以内に風邪が治る割合を比較するランダム化研究を例に挙げて考えました。

 

少し細かいことを言いすぎているように思うかもしれませんが、何をもって「風邪が治った」と言うのでしょうか。

 

もしも医師が治ったかどうかの判定をしたのであれば、判定する医師によって結果が異なってしまう可能性があります。

 

だとしたら、客観的に薬の効果を評価することができなくなってしまいます。

 

そもそも、何をもって、風邪をひいたと言うのでしょうか。

 

発熱していればそれで風邪をひいたと言うのでしょうか。だとすれば、熱が何度以上あれば発熱と呼ぶのでしょうか。

 

発熱以外の症状は気にしないのでしょうか。

 

このようなことがはっきりしていないと、この風邪薬を飲むことによって、どのような症状の風邪がどのように改善するかわからないですよね。

 

それに、「風邪をひいた」「風邪が治った」の定義を研究が終了した後で決めたとしたら、・・・いくつかの定義を作ってみて、それぞれの定義の下で解析してみて、都合の良い(いちばんp値が小さくなる)結果のみを示したのではないか、と疑われるかもしれません。

 

質の低いインチキしている可能性のある臨床研究だと思われても仕方がなくなってしまうのです。

 

こうなってしまうと、たとえランダム化研究であっても、因果関係に関する証拠能力が高いとは言えなくなってしまいます。

 

プロトコールの重要性

 

では、質の低い研究にならないためにはどうすればよいのでしょうか。

 

風邪をひいたとか、風邪が治ったとかの定義を後で決めたことが問題となったのだから、先に決めてしまえばよいのです。つまり、

 

臨床研究を実施する前には、きちんと計画を立てる

 

ことが重要となるのです。

 

研究の計画は、プロトコールと呼ばれる、いわゆる研究計画書にまとめます。

 

どのような症状をもつ人を研究の対象にするのか、何をもって風邪が治ったと言うのか、などをあらかじめ明確にしておくのです。

 

それだけではありません。

 

ランダム化は単純ランダム化で行うのか、人数が多くないときの対処法を用いるのか。

 

誰が割り付けを行うのかも重要です。

 

研究者自身が割り付けを行うと、状態の良くない対象者が薬を飲むグループに入らないようにするなど、インチキができてしまいます。

 

どのような統計解析手法を用いるのか。

 

後で統計解析手法を決めると、いくつかの統計解析手法を試して、都合の良い(一番p値が小さくなる)もので結果を提示するというインチキができます。

 

目的とする仮説の検証にどれだけの症例数が必要か。

 

サンプルサイズ設計もしなければなりません。

 

他にもあらかじめ明確にしておかなければならないことは沢山あります。

 

プロトコールが出来たら、それを第三者に審査してもらいます。

 

そこでOKが出たところで、はじめて臨床研究を開始するのです。

 

 

研究の質を評価する

 

臨床研究が終了したら、その結果をまとめて論文で報告することになります。

 

質の低くない研究であることを示すためにも、プロトコールに記載した内容を含めることになります。

 

研究報告をみる側の人にとっては、その研究の質が高いか低いかを客観的に判断することが重要となってきます。

 

証拠能力の低い研究結果はあまり役に立ちません。

 

どのようにして研究の質を見極めればよいか、ですが、一番重要なことは、

 

臨床研究の質を評価するポイント:報告が明瞭になされているか?

 

をみることです。

 

もし報告が明瞭になされていなければ、不明瞭にせざるを得ない理由がきっとあるはずです。

 

インチキをしていたり、いい加減なことをしたりしている可能性が高いと考えられますよね。

 

では、具体的にどういう点が明瞭であるか否かをチェックすればよいかですが、これについては、CONSORT声明というものが非常に参考になります。

 

CONSORTというのは、consolidated standards of reporting trialsの略で、「臨床試験報告に関する統合基準」と訳されています。

 

CONSORT声明には25項目からなるチェックリストがあります。

 

そのチェックリストに基づいてチェックすればよいわけです。

 

プロトコール作成時に明確にすべきことと同じですが、

 

ランダム化はどのように行ったのか

 

どのような統計解析手法を用いたのか

 

目的とする仮説の検証にどれだけの症例数が必要か

 

などが含まれます。

 

そもそもの話として、研究の目的が明確であることが重要です。

 

目的が明確でない研究なんて話になりません。

 

適当にデータを集めて、適当に統計解析をして、p値が小さくなったところを報告する、では質の低い研究だと言わざるをえません。

 

 

臨床試験の質を高めるためには、研究を実施する際のプロトコール作成が極めて重要です。プロトコールとは、研究の計画を詳細に記したものであり、この計画書を作成する段階で、研究の対象や方法を明確にすることが求められます。例えば、風邪薬の効果を検証するランダム化研究を行う場合、どのような症状を持つ人を研究対象とするのか、風邪をひいたとは何を指すのか、風邪が治ったとはどのような状態を指すのかといった定義を明確に決めておく必要があります。これを曖昧なままにしておくと、研究の信頼性が低下し、研究結果に基づく薬の有効性や安全性の評価が不確実なものとなります。例えば、風邪が治ったかどうかを医師の判断に委ねる場合、判定基準が医師ごとに異なる可能性があり、客観性を欠いた結果となるリスクがあります。同様に、風邪をひいた状態を発熱に限定する場合でも、何度以上の発熱を風邪と定義するのか、その他の症状を考慮するのかを具体的に決める必要があります。これらの定義が明確でないと、研究において風邪薬がどのような症状に効果を示すのかが不明確となり、研究結果の解釈や応用が困難になります。また、研究終了後にこれらの定義を変更すると、研究者が自分たちに都合の良い結果を導き出すために基準を変えたのではないかと疑われるリスクがあります。例えば、いくつかの定義を試して最もp値が小さくなる定義を採用するといった行為が行われれば、研究の信頼性が損なわれ、質の低い研究だと見なされる可能性があります。そのため、プロトコールの段階で、定義や方法を事前に確定し、研究の透明性を確保することが不可欠です。プロトコールには、研究対象者の選定基準、風邪の定義や治癒の基準、ランダム化の方法、統計解析手法、必要な症例数などを詳細に記載します。例えば、ランダム化をどのように行うかについても、単純ランダム化を用いるのか、人数が少ない場合の対応策を取るのか、誰がランダム化の割り付けを行うのかなどを具体的に決める必要があります。研究者自身が割り付けを行う場合、状態の良くない対象者を薬を飲むグループに入れないようにするなど、意図的な操作が可能となり、研究結果の客観性が損なわれるリスクがあります。さらに、統計解析手法についても、研究の目的に適合した方法を事前に決定しなければなりません。後で統計解析手法を決める場合、複数の手法を試し、都合の良い結果のみを提示するといった不正が行われる可能性があります。また、目的とする仮説を検証するために必要な症例数を計算し、適切なサンプルサイズを設定することも重要です。サンプルサイズが不十分であれば、統計的な検出力が低下し、有意な結果が得られない可能性があります。一方で、過剰なサンプルサイズを設定すると、研究費用や時間の無駄につながるため、適切なバランスを取る必要があります。これらの計画がまとまったら、プロトコールを第三者に審査してもらい、その妥当性を確認します。第三者の審査を受けることで、研究の透明性と信頼性をさらに高めることができます。この審査をクリアした段階で初めて臨床研究を開始することができます。研究が終了した後は、その結果をまとめて論文として発表します。この際、プロトコールに記載した内容を含め、研究の質が高いことを示す情報を明確に報告する必要があります。臨床研究の質を客観的に評価するためには、報告が明瞭であることが重要です。不明瞭な報告がなされている場合、研究者がインチキをしている可能性があると疑われることもあります。具体的にどの点を確認すれば良いかについては、CONSORT声明が参考になります。CONSORT声明は、「臨床試験報告に関する統合基準」と訳されるもので、25項目からなるチェックリストを含んでいます。このチェックリストを用いて、ランダム化の方法、統計解析手法、必要な症例数、研究目的の明確性などを確認することができます。研究の目的が明確でない場合、適当にデータを集め、適当に統計解析を行い、p値が小さくなった結果だけを報告するという質の低い研究に陥る可能性があります。研究の質を高め、信頼性の高い結果を得るためには、計画段階での徹底した準備と報告の明瞭性が不可欠です。臨床試験は人々の健康や命に関わる重要なものであり、その質が低い研究は社会に対する大きな責任を果たすことができません。そのため、研究者は倫理的責任を持ち、科学的に厳密な手法で研究を進めるべきです。研究の計画から結果の報告に至るまでの各段階で透明性を確保し、第三者の監査を受けることで、研究の質を保証することが求められます。このように、プロトコールの作成と明瞭な報告が臨床試験の質を保つ鍵となります。

 

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