偶然とデータサイエンスの世界: 試行と事象の魅力【ChatGPT統計解析】
偶然に支配される実験や操作を試行(trial)といい、その結果を事象(event)と呼びます。事象を分割できない場合、それを根元事象(elementary event)といい、根元事象全体が作る空間を標本空間(sample space)といいます。サイコロ投げでは、1から6の目が出ることが事象であり、偶数や3以上の目が出ることも事象です。根元事象は1から6の各目であり、標本空間は{1, 2, 3, 4, 5, 6}です。試行の概念は広く、新製品の消費者反応や株式市場の影響、乗降客数、視聴率なども含まれます。確率論は必然的事象ではなく偶然的事象を扱います。
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事象(event)と試行(trial)
サイコロを投げると,1から6の数字のいずれかの目が出ます。
しかし,いずれも前もって次に出る目を言い当てることはできません。
サイコロ投げのように,偶然によって支配される実験や操作を試行(trial)といいます。
試行の結果を事象(event)といいます。
サイコロ投げでは,1から6のいずれかの目が出る出方は公平です。
これらの事象は「同様に確からしい」といいます。
サイコロ投げの場合,偶数の目が出るのも事象であり,3以上の目が出るのも事象です。
事象を大文字のEで書きます。
ある事象をこれ以上分割できない場合,これを根元事象(elementary event)と呼びます。
根元事象をギリシャ文字のオメガωで書きます。
根元事象が複数あれば,これをω1,ω2,…,と記載します。
根元事象全体のつくる空間が標本空間(sample space)
根元事象全体のつくる空間を標本空間(sample space)といい,Ωで表します。
サイコロ投げでは,根元事象は, {1}, {2}, {3}, {4}, {5}, {6}の6個です。
標本空間Ω= {1, 2, 3, 4, 5, 6}はそれ自体,事象です。
これは,起こり得るすべての事象をつくしているという意味で,全事象といいます。
大きいサイコロと小さいサイコロを投げて作られる根元事象は,前の数字を大きいサイコロの目,後を小さいサイコロの目とすれば, (1, 1), (1. 2),…, (6, 6)の計36個です。
その標本空間は.
{(1, 1), (1. 2), (1, 3), ・・・, (6, 6)}
の36個の根元事象からなる集合です。
サイコロの目の出方だけが試行ではありません。
試行の概念は広く解釈できます。
新しく売りに出された口紅に対する消費者の反応,ニューヨーク株式市場ダウ平均が日本の株式市場に与える影響なども試行と見なすことができます。
駅の毎日の乗降客数は事前に予測できないから,試行です。
テレビ番組の視聴率もいくらと事前に知ることはできないから試行です。
要するに,確率論が扱うのは「必然的事象」ではなく「偶然的事象」なのです。
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