カテゴリー別度数分布・ヒストグラムの作り方|名義尺度・順序尺度・数量データ【統計学・統計解析講義基礎】
対象者をいくつかの異なるカテゴリーにくくって、それぞれに含まれる人数を足し、その人数を合計人数で割り算し、パーセントで表すと、カテゴリー別度数の分布が得られる。名義尺度の場合、順序尺度の場合、数量データの場合とそれぞれ作り方がある
目次 カテゴリー別度数分布・ヒストグラムの作り方|名義尺度・順序尺度・数量データ【統計学・統計解析講義基礎】
カテゴリー別度数分布・ヒストグラムの作り方
対象者をいくつかの異なるカテゴリーにくくって、それぞれに含まれる人数を足しあげます。
その人数を合計人数で割り算し、パーセントで表すことにします。
すると、カテゴリー別度数の分布が得られます。
もっとも、わざわざパーセントにしないで人数のままでも、分布は分布です。
ここで、度数というのは上の人数またはそのパーセントのことです。
この度数分布には、もとのデータの型(尺度型)によって、次のような違いがあります。
名義尺度の場合
たとえば、対象者を職業というカテゴリーによって分類して、それぞれの人数をかぞえあげれば、職業による度数分布となります。
分布はある形をとるのですが、残念ながら名義尺度はカテゴリー間の順序が決まっていないので、分布の形も定まりません。
したがって、名義尺度の場合には、あまり度数分布とは言わないようです。
カテゴリーを入れ替えれば、分布型も変化します。
もしあえて度数分布というのであれば、度数の多い順にカテゴリーを入れ替えて図示することが考えられます。
順序尺度の場合
各企業にとって世間から自社がどのようなイメージで受け取られているか、おおいに関心のあるところです。
この企業イメージは、対象者個人ごとに次のような回答シートに記入してもらって、その結果をカテゴリーごとに数えあげることで測定されます。
<あなたの感じに合った位置の□にチェックを入れて下さい>
非常に やや ふつう やや 非常に
一流の □ □ □ □ □
広告が多い □ □ □ □ □
親しみがある □ □ □ □ □
この結果は度数分布として、棒グラフで表すこともできます。
ただし、カテゴリーの順序は決まっていますから、分布の形も一意に定まります。
これを度数の大きさの順に入れ替えたりしてはいけません。
この例では1項目のカテゴリー数が5です。
これを段階数ともいいますが、この段階数があまり多くないときは、帯グラフであらわすことも多いです。
帯グラフは隣同士をまとめるので、視覚的に訴えやすい、イメージを総合的に読み取りやすい、などのメリットがあります。
数量データの場合
個人ごとの1日喫煙本数を、同じ幅のカテゴリーに分けて人数をかぞえれば、喫煙本数の度数分布が得られます。
なお、数量をカテゴリーに分けたときは、とくにカテゴリーを「クラス」という用語で言い換えられます。
ヒストグラムにすることにより、喫煙量のどのクラスの人が多いか、それよりクラスが下または上にいくと、喫煙者がどのように減少していくか、などがよくわかります。
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