因子分析【多変量解析】

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因子分析|【多変量解析・統計学・統計解析】

因子分析【多変量解析】


目次  因子分析【多変量解析】

 

 

因子分析とは

 

因子分析(factor analysis)は、外的基準がない量的データから共通因子を見つけ出す探索的なデータ解析の方法です。

 

因子分析は、多くの変数により記述された量的データの分析手法として、1904年にスピアーマン(Spearman)によって提案されました。

 

因子分析で扱うデータの形式は主成分分析と基本的には同じであることから、同じ場面に利用されることが多いですが、手法の開発の出発点は全く異なります。

 

主成分分析では、無相関の合成変数を求めることで多くの変数を少ない変数に縮約しますが、因子分析は、変数の間の相関関係から共通因子を求めることで、多くの変数を共通因子にまとめて説明することを目的としています。

 

例えば、5教科(数学、理科、国語、外国語、歴史)の成績データがあるとします。

 

仮に、これら5教科の成績データを何らかの処理で得られた結果を2次元平面でプロットすると、横軸は文系(英語、国語、社会)の因子、縦軸は理系(数学、理科)の因子として解釈することができます。

 

因子分析は、このように変数間の相関関係を用いて共通因子にまとめて分析を行う方法です。

 

因子分析のモデル

 

因子分析では、観測データにおける変数の間の関連成分をまとめたものを共通因子(common factor)と呼び、他の変数と関係がなく、その変数のみを持っている成分を独自因子(unique factor)と呼びます。

 

因子分析では、観測データはお互いに関連性を持っていて、これらのデータは共通因子と独自因子に分解できることを前提としています。

 

因子分析では、いくつかのアルゴリズムが提案されています。その中で最も広く用いられているのは主因子法と最尤法です。

 

主因子法は安定した結果が得られますが、データが正規分布に従うとくは最尤法を用いた方がよいと言われています。

 

しかし、最尤法は繊細で初心者にとっては主因子法より扱いにくい面があります。

 

 

因子の回転

 

因子分析では因子の解釈の利便のため、高い相関を持つ項目を共通因子として新しい空間上の軸を決める操作を行います。

 

これを因子軸の回転と呼びます。

 

回転方法はいくつか提案されていますが、直交回転と斜交回転に分けられます。

 

直交回転にはバリマックス回転、バイコーティマックス回転、コーティマックス回転、エクィマックス回転などがあり、斜交回転にはプロマックス回転、コバリミン回転、バイコーティミン回転、コーティミン回転などがあります。

 

多く使用されている直交回転法はバリマックス(varimax)回転で、斜交回転法はプロマックス(promax)回転です。

 

因子分析における因子負荷量の推定、因子得点の推定、因子軸の回転は多くの方法が提案され、方法によって得られた結果が微妙に異なる場合も多いです。

 

因子分析の使い方

 

因子分析は、人間の知能、能力、行動、心理のような客観的に精密計測が困難な問題において、何らかの手段で収集した内因と外因に影響されやすいデータの分析に多く用いられています。

 

因子分析は、若干粗いデータの中から妥当と思われる情報をどう見つけ出すかという側面で発展し続けています。

 

しかし、主成分分析では得られないと式が、因子分析によって驚くべき新しい発見ができることはほとんど期待できません。

 

因子分析には多くのバリエーションがあり、因子の推定方法、因子の回転方法が異なると返された結果が大きく異なるケースもあります。

 

したがって、得られた結果に基づいて分析を行うときには、主観的な考えに解析の結果を恣意的に合わせるのではなく、探索的に異なるアルゴリズムによる因子分析を繰り返し、客観的に意味づけし、その解釈が多くの方々の納得と支持を得るものでなければなりません。

 

因子分析の初心者には、多義性が比較的少ない主成分分析や対応分析などの方法を兼用して、因子分析を行うのがおすすめです。

 

 

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