中間モニタリング|【統計学・統計解析講義応用】
中間モニタリング
中間モニタリングで一番よく使われる方法は最も柔軟性の高いものである.
最も古い時期に提唱された手法の1つであるにもかかわらず. Haybittle-Peto法はその柔軟性,簡潔性,あらゆる検定統計量への適用可能性と保守的な特性からよく用いられる.
OBrien-Flemingの基準もまたよく用いられる方法である.
この手法は非常に早い段階での中止に対してHaybittle-Peto法よりもさらに強いエビデンスを必要とし.そして試験終了時には中間モニタリングを行わなかった場合と近いであろうレベルのエビデンスを用いる.
OBrien-Fleming法の欠点は,解析の回数を決めてその間隔を情報量において等しく計画しなけれぱなばらないことだが.消費関数(spending function)を用いることによってこの制約を取り除くことができる.
OBrien-Fleming型の消費関数は,解析の間隔が等しい場合にはOBrien-Fleming法のそれに非常に近い基準値を生成し,問隔が等しくない場合にも適用可能である.
消費関数を用いるアプローチの持つ柔軟性によって,臨床試験で用いるモニタリング法を望ましいものにすることができるが.試験を始める前に,試験統計家やDSMBとモニタリングの計画について慎重に話し合うことが大切である.
治療が有効に働いていることを示す望みがほとんどない場合に,リソースの浪費を抑制するという観点から.無益性のモニタリングも重要である.
その際には再計算検出力と条件付き検出力という2つの有用なツールが相補的な役割を果たす.
条件付き確率はnull resultがどの程度起こりそうであるかを,対して再計算検出力はnull result がどの程度意味を持つものなのか.すなわち,それが,治療効果に関する仮定を効果的に否定するものであるのかどうかを教えてくれるものである.
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