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統計学における項目分析【統計解析講義基礎】 | 統計解析 - Python・R・エクセルを使った講義で最速マスター

統計学における項目分析【統計解析講義基礎】

統計学における項目分析【統計解析講義基礎】


統計学における項目分析【統計解析講義基礎】

テストをテストする

 

十分な信頼性(一貫していること)と妥当性(目的に合致していること)をもったよいテストを作成するためには、よいテスト項目を用意することが必要であることは言うまでもありません。

 

しかし、ある項目がよい項目かどうかは内容を見ただけではわかりません。

 

実際に予備的に実施してみて、その項目がうまく機能しているかどうかを統計的に調べる必要があります。

 

そうした検討のための統計的分析を「項目分析」とよびます。

 

最も基本的な項目分析は、受験者がそれぞれの項目に対してどのように回答したか、その分布を調べることです。

 

そのためには、まず、テスト全体での成績を用いて受験者を上位群と下位群に分け、それぞれの群がどの選択肢をどの割合で選択したかを見るやり方が一般的です。

 

選択肢がうまく機能しているか

 

例えば、ある項目の各選択肢の選択率(%)が表1のようになったとします。

 

この表から、正答の選択肢D(*が付けてある)の選択率は上位群のほうが下位群より高く、逆に誤答の選択肢の選択率はすべて下位群のほうが上位群より高いことがわかります。

 

項目全体として、上位群と下位群を識別する(見分ける)機能がうまく発揮されている例です。

 

これに対し、表2の場合は、正答の選択肢Dの選択率に上位群・下位群の差がなく、誤答の選択肢のうちAとCで上位群の選択率のほうが高くなっています。

 

また、選択肢Bは誰も選択しておらず、選択肢としての役割を果たしていません。

 

それぞれの選択肢の内容や表現を検討しなおして、上位群と下位群をより効果的に識別できるように修正を試みる必要があります。

 

いろいろな統計的方法の利用

 

項目分析では、上記のような基本的な分析のほか、さまざまな統計的方法が利用されています。

 

たとえばテスト全体での成績が高い受験者ほど各項目に正答しているかどうかを評価するには、各項目の得点とテスト得点との間の相関係数が利用できます。

 

項目の注意係数も、この相関係数と同じ目的で利用することができます。

 

ややレベルの高い方法ですが、項目得点の間の相関係数に因子分析を適用すれば、項目が全体として1つだけの「因子」(能力)を測定しているといえるかどうか、その傾向に従わない項目はどれか、という観点から、項目を選択することができます。

 

この過程で、もしテスト全体として多因子構造を示すことが明らかになれば、それぞれの因子を測定するテスト(下位テスト)を構成することもできます。

 

テスト得点との相関の高い項目、あるいは1つの因子を反映する程度の高い項目を選ぶことによって、テスト全体としての内的一貫性を高くすることができ、その意味での信頼性を高くすることができます。

 

項目反応理論による項目分析

 

テスト得点と項目得点との相関係数や、単純な項目正答率などは、受験者集団によって違ってきますが、最近の「項目反応理論」における識別力と困難度の指標は、受験者集団に依存しない、項目全体の特性を表すものです。

 

また、そのため、これらの項目特性が知られていれば、それらの項目をどのように組み合わせてテストを構成しても、具体的な項目セットの違いに関係なく、互いに比較可能な形で成績を評価することができます。

 

項目反応理論を利用した項目分析では、識別力の低い項目について、それを除去したり内容を修正したりすることが主な目的となっています。

 

項目困難度については、難しいものからやさしいものまで幅広く残しておいて、広範囲の測定が可能な項目プールをまず構築します。

 

そのうえで、テストの目的に応じて、たとえば能力の高い受験者の間の比較を正確に行いたいのであれば、困難度の高い項目によってテストを構成していくことになります。

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