腸蠕動と便秘の統計学【統計解析講義基礎】

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腸蠕動と便秘の統計学|【統計学・統計解析講義基礎】

腸蠕動と便秘の統計学【統計解析講義基礎】


目次  腸蠕動と便秘の統計学【統計解析講義基礎】

 

 

腸蠕動と便秘(bowel movement and constipation)の統計学

 

便秘のスケール

 

腸蠕動」とは、小腸、大腸の運動の一つで、一部の輪状筋が収縮し、この収縮輪が、口側から肛門側に波状に移動して腸内容を移送する運動である。

 

S腸蠕動が亢進(高まること)すると腸内容が急激に肛門側へ送られ、腸管内にとどまる時間が短くなると、腸壁への水分吸収が不十分となって下痢気味となる。

 

反対に蠕動が弱まると腸内容物がとどこおり、水分吸収が十分にされることで便秘となる。

 

便秘は大腸がんの発生に関与したり、イレウス(腸閉塞)や痔疾患の原因となるばかりでなく、腹痛を伴い食思不振や不快感を伴い、体調も優れなくさせる。

 

便秘傾向の者は年齢層別に小学生12%、大学生21%、健康成人17%、健康老人16%くらいの割合であり、生殖年齢層の女性の4人に1人が該当するとされる。

 

寝たきり高齢者のほとんどは便秘の問題を抱えているし、欠食や不規則な食事時間、ファストフードにflidる食事は排便に影響を与え、学校トイレを使えない子どもの増加は、社会的問題となっている。

 

便秘症状を客観的に把握できるスケールとしてS日本語版便秘評価尺度(CAS)が開発され、過去1ヵ月間(LT−CAS)、過去1迦間(MT−CAS)から排便習慣が把握され、検査当日現在(ST−CAS)の排便状況との比較に役立てられている。

 

S常習便秘者はLT−CASで5点以上である.

 

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小腸と大腸の運動

 

小腸の動きには分節運動蠕動運動がある。

 

分節運動」は弛緩と収縮を律動的に繰り返し、糜汁を混合し粘膜に接触させて消化と吸収を促進する。

 

蠕動運動」は輪状筋を収縮と弛緩により食瑰を送り込む。

 

小腸の蠕動運動は腸管筋層内にある「アウエルバッハの神経叢」(神経の網状組織)が仲立ちとなって局所的な反射によって行われる。

 

小腸の蠕動運動の波は、弛緩した回盲弁を通って半流動状の内容物を大腸内に運ぶ。

 

大腸も2種類の運動をして糞便を形づくる。

 

筋原性の緊張波により内容物を順行性(前向き)の運動で運ぶが、近位結腸(結腸の長さの3分の2あたり)から回腸に向けて逆方向に内容物を戻したり、また順行に運ぶのを繰り返して水分や塩分を吸収する。

 

もう一つは集団蠕動運動である。

 

これは胃結腸反射とも言われる。

 

胃に食物が入ることによって上行結腸の上端から蠕動が始まり、横行結腸を空にして糞便を下行結腸からS状結腸、直腸に急激に送り込む。

 

通常3〜4波で直腸に押し出し、便意を起こす。

 

腸蠕動の音を聴く

 

聴診で腸蠕動の音を聴き分けるのは、腹部の異常を知る手立てとなる。

 

通常は空気や液体が通過する時に静かな水泡音が不規則に生じ、5〜15秒間に1回の割合(1分間に4〜12回)で低くカタカタという音(クリック音)やグルグルという音が聴ける。

 

それ以上に高調で速いグル音が聴けるのが蠕動音亢進であり、逆にそれ以下の頻度で音が低いようであれば蠕動音減弱、5分以上の聴診でも全く音がなければ蠕動音消失である。

 

蠕動音消失の場合には麻痺性イレウスや腹膜炎の可能性が考えられる。

 

閉塞性イレウスでは狭窄部をガスや貯留液が通過するときに、メタリックサウンド(金属性の高調な鈴鳴音)が聴かれることがある。

 

便秘の看護ケア

 

消化管運動の基礎研究では腸蠕動音を客観的指標と捉え、水の摂取や運動負荷、温罨法(温熱刺激を主体に部分的に適用し自覚症状の軽減を図る治療法)での腸蠕動音が増加することが報告されている。

 

 

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