ガウスが解き明かす、正規分布の普遍的法則【ChatGPT統計解析】
天文学者かつ数学者であるガウス(1777-1855)は、彼の観測誤差法則から正規分布(ガウス分布)を導いた。この理論的に導かれた確率分布は、実世界のデータ分布とは異なり、現象がプラスマイナス同じ確率で偏差を示すことは自然科学ではよく見られるが、社会科学ではほとんど見られない。正規分布は度数分布曲線で示され、その対称的な釣り鐘型の形状は、対称型の分布全体を指すわけではない。正規分布の特性は自然現象において広く適用され、その普遍的な法則は自然のさまざまな事象に適合するが、社会科学では同様の分布は稀である。
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ガウス分布(正規分布)の発見
天文学者であり、数学者であったガウス(1777-1855)は、彼の天体観測の誤差法則から出発して、正規分布(normal distribution)を導きました。
したがって、この型はガウス分布とも呼ばれています。
そのころ彼は、星の位置が測定のたびに少しずつずれるのに悩んでいました。
そこで、次のような3つの仮説をたててみました。
@まず、小さい誤差は大きい誤差よりも起こりやすい。
A同じ大きさの誤差はプラスマイナスの両側に等しい確率でおきる
Bいくつかの観測値を得たとき、最も確からしい値はその平均値である
どれも仮説というほどのものでもなく、当たり前のこと、取り立ててどうということのないようなものばかりです。
ところが数学の力というものはおそろしいもので、この当たり前の仮説のみを用いて、きわめてややこしい数式であらわされる分布型をガウスは作り上げたのです。
正規分布を度数分布曲線として表すと、左右対称のきれいな釣り鐘型の山となります。
この山は高さはどうでもよくて、縦横の縮尺をうまくとって釣り鐘型に見えるようにさえすれば問題ありません。
対称型の分布をみると、「正規分布だ」という人がいますが、対称型イコール正規分布と思い込んではいけません。
対称型の分布には、ピラミッド型もあるし、ドーム型もあります。
正規分布というからには、一応、ガウスの考えた数式によって計算された理論的な型であることを心に留めておきましょう。
しかし、有難いことに、正規分布に見いだされる性質は、多少の分布の違いを越えておおよそ当てはまるので、かなりの汎用性をもっています。
同じ大きさの偏差はプラスマイナス等しい確率で起きる
度数分布は現実の分布ですが、正規分布は理論的に導かれた分布(確率分布と呼ばれています)であって、現実世界で得られた分布ではありません。
しかし、自然科学の分野では広くお目にかかることができます。
たとえば秋に木の葉を拾い集めて、葉の長さ、すなわち葉長をセンチで測ってみると、みごとに正規分布になります。
ふつうに生まれてくる赤ちゃんの体重分布もそうです。
とにかく自然の世界ではいろいろの事象に、きわめて一般的、普遍的に通用する法則です。
しかし、社会科学における現実の度数分布では、全くといってよいほど正規分布は出てきません。
なぜなら、ガウスの立てた仮説のなかの、誤差を偏差と読み替えると、
「同じ大きさの偏差はプラスマイナス等しい確率で起きる」
という現象は社会科学ではほとんどお目にかかれないからです。
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