組み入れ/除外基準の変更と独立でない打ち切り【統計解析講義応用】

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組み入れ/除外基準の変更と独立でない打ち切り|【統計学・統計解析講義応用】

組み入れ/除外基準の変更と独立でない打ち切り【統計解析講義応用】


目次  組み入れ/除外基準の変更と独立でない打ち切り【統計解析講義応用】

 

 

組み入れ/除外基準の変更と独立でない打ち切り

 

以下の例について考えてみよう.

 

最初の4ヵ月間の年齢組み入れ基準が20〜50歳である試験のデータを示したものと考えよう.

 

緩慢な被験者の組み入れの後に,年齢の基準が20〜70歳に拡大された.

 

しかし,一方で被験者の組み入れはその後たった2ヵ月だけ追加して行われた.

 

これは,より高齢な被験者が,試験開始後5ヵ月と6ヵ月にのみに組み入れられることが許容され,そして試験の最初の方で参加することを許されなかったので18ヵ月間の追跡を受けられなかったことを意味する.

 

結果として,打ち切りは年齢から独立でないために, Kaplan-Meier推定量は,コホート全体の1年を越える生存率の推定量をあらわしていないという意味において,バイアスを含んだものとなる.

 

最も早くに参加した被験者,およびこのケースではより若い被験者が,最も長い期間観察されている.

 

この試験ではより高齢な被験者が長期間参加していないことで,後の方の時点でのハザード関数は過小になり.よって推定生存率は真の集団の生存率よりも高くなっているだろう.

 

別の生存時間モデルである, Cox比例ハザードを使うことによって,我々はこの種のバイアスの混入を避けることができる.

 

 

もし年齢がCoxモデルの共変量であるならば, Coxモデル中のハザード比の係数は偏りを持たない.

 

Coxモデル中の独立な打ち切りの要件は,共変量が与えられた下でその打ち切りが生存率に対して独立でなければならないことである.

 

モデルに年齢を含めることで,Coxモデルは年齢について条件付けされて,モデルの推定係数がバイアスを含まないようになる.

 

時には,分担研究者は.遅い時期での組み入れ被験者(我々の例で特に言えばより高齢の患者)をより長い期間追跡することで問題を「解決」しようと決めるだろう.

 

そのように.あるいは他の方法を用いて.より良いリスク集団を得ようと試験に混在する症例を調整することは事態を面倒にしかねない.

 

手短に言えば.我々は参照しようとしている試験集団が何なのか,その試験の被験者がどれだけよくその集団にあてはまるのか,そしてもし我々が試験デザインとその実施を考慮した適切なモデルを使用したら,といったことを常に問う必要がある.

 

 

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