左側打ち切りと区間打ち切り|【統計学・統計解析講義応用】
左側打ち切りと区間打ち切り
6学年から学生の追跡を開始する青年期の喫煙調査では,何人かの生徒が既に喫煙していたことが明らかになるかもしれない.
現在の喫煙者が喫煙を開始した日付に関して信用できる情報が得られない限り,その6学年の生徒が喫煙を開始した年齢は左側打ち切り(left censored)となる.
それらの生徒が喫煙を開始したのは試験を開始した時よりも若い年齢であることはわかるが,その生徒についてのイベント時間(喫煙を開始した年齢)は未知である.
左側打ち切りは,通常は試験のデザインを慎重に計画することによって避けることができる.
区間打ち切り(interval censoring)は,イベントが,ある2つの時点の間で生じていることはわかるが,正確な日付がわからない時に発生する.
もし喫煙状況が6学年から前向きに年次調査されたとしたら,正確な喫煙開始日はわからないが,ある生徒は7学年の始まりの時には喫煙をしていなかったけれども,8学年の初めには喫煙をしていたことがわかるといったことがあるだろう.
区間打ち切りはスクリーニング検査ではよくあることで,解析の時点でこの種類の打ち切りを調整する方法が存在する.
左側打ち切りと区間打ち切りについては,両方とも試験デザインの計画からデータの解析に至るまで.細心の注意を払う必要がある.
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