フェーズ3(第3相):経験的な相【統計解析講義応用】

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フェーズ3(第3相):経験的な相|【統計学・統計解析講義応用】

フェーズ3(第3相):経験的な相【統計解析講義応用】


目次  フェーズ3(第3相):経験的な相【統計解析講義応用】

 

 

フェーズ3(第3相):経験的な相

 

量的研究の経験的な部分として,研究データを収集したり,それらのデータを分析(analysis)するための準備がある.

 

多くの研究において,経験的な相は,調査研究のなかでもっとも時間を要する部分であるが,データを収集するのに要する時間は,研究によってさまざまである.

 

もし,完璧な集団に質問紙を配りデータを収集するなら,この作業はせいぜい数日で終えられるだろう.

 

しかし,データ収集は,数週間または何か月も要する作業となることが多い.

 

ステップ13 : データ収集

 

量的研究での実際のデータ収集は,計画に従って進めることが多い.

 

研究者の計画は,たいてい実際のデータ収集の手順(いつ,どこでデータを収集するか)や,研究について参加者に説明する手順,情報を記録する手順を含む.

 

ここ数十年のテクノロジーの進歩によって,データ収集の自動化の可能性が広がっている.

 

データ収集中は,事務的で管理的な作業がかなり要求される.

 

たとえば,調査研究者は研究を遂行するのに十分な資料を利用できるようにし,参加者に参加してほしい時間と場所を知らせ,また研究スタッフ(面接者など)に予約を忘れないようにさせ,スケジュールの重複を防ぎ,さらには情報の守秘性を保つための適切なシステムが確実に遂行されるように配慮しなければならない.

 

 

ステップ14:分析のためのデータの準備

 

データを収集し終えたら,その分析を始める前にいくつかの予備活動を行わなければならない.

 

たとえば,質問紙が使えるかどうかを決めるために,ふつう,それらに目を通す必要がある.

 

ときにそのような質問紙がほとんど白紙のままだったり,回答者が誤って解釈したり順守できないような項目を含んでいることがある.

 

ほかにさまざまな対象の回答や観察に確認番号をつける作業がまだ済んでいないなら,この時点でそれを行う必要があろう.

 

たいてい,この時点で必要なのがコーディングである.コーディングには,決められたやり方に則って,言語データを数値に置きかえる方法がある.

 

たとえば,性別では(例:女性は1,男性は2),カテゴリー変数に数のコードを割り当てる.

 

コーディングはまた,ある質問へのナラティブな回答を分類するのに必要である.

 

たとえば,入院中に受けた看護ケアの質について尋ねたときの患者の言語による回答は,@肯定的反応,A否定的反応,B中立的反応,C複合的反応,とコード化できよう.もう1つの予備ステップは,次に続く分析に備えて,文書に記録したデータをコンピュータのファイル上に移しかえることである.

 

フェーズ4(第4相):分析の相

 

経験的な相で収集された量的データを,そのままのかたちで報告することはない.プロジェクトの第4の相では,それらのデータについて,さまざまなタイプの分析と解釈を行う.

ステップ15 : データ分析

 

データそのものが研究設問に対する答えを与えてくれるわけではない.

 

ふつう,研究で収集されるデータの量はかなり膨大になる.

 

単純に数の情報を読むだけで,研究設問の答えが見つかることはない.

 

データは秩序だった,首尾一貫したやり方で処理し,分析する必要がある.

 

量的情報は,通常,統計学的方法で分析する.

 

統計学的分析(statistical analyses)には,われわれが日常的に行っている簡素な手順(例:平均の計算)から,複雑で精密な方法まで広範な技術をもちいる.

 

コンピュータ処理がむずかしい方法もあるが,統計学的な検定の基本となる論理は比較的単純であり,コンピュータのおかげで面倒な数学的作業で動きがとれなくなるというようなこともなくなった.

 

ステップ16 : 結果の解釈

 

研究の結果を効果的に伝達できるようになるには,それらをなんらかの系統的な方法で解釈しなければならない.

 

解釈(interpretation)とは,結果を理解したり,その意味を検討する過程を指す.

 

解釈の過程は,理論的枠組みや,その領域の既存の経験的知識,臨床経験などの文脈のなかで,結果を説明しようとする試みから始まる.

 

もし研究の仮説が支持されたならば,結果の説明は簡単であろう.

 

なぜならば,その結果は先に予想した主張に合うからである.

 

もし仮説が支持されなかったならば,研究者はなぜそうなのかを説明しなければならない.

 

基盤とした概念が間違っているのだろうか,それともその研究の問題状況には適さないのだろうか.またはその結果は,枠組みというよりも研究方法上の問題(たとえば,不適切な測定用具)を反映しているのだろうか.

 

論理的に正しく説明するためには,研究者は,臨床的な論点や,先行研究,概念的基盤に精通するばかりでなく,研究の方法論上の限界も理解できなければならない.

 

いいかえれば,研究の信頼性と妥当性にかかわるすべての入手可能なエビデンスに基づいて,結果を解釈しなくてはならない.

 

研究者は,研究デザインにおける自らの決断を批判的に評価し,同じような研究の問題状況に関心をもつほかの人々に代替的な方法を勧めるような立場にいるべきである.

 

 

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