Python・R・エクセルによるデータサイエンス | 統計解析講義

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】 | 統計解析 - Python・R・エクセルを使った講義で最速マスター

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】


ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】

 

2002 年から 2007 年にかけて,台湾では 20 回のスロー地震(身体では感知されないような微弱な滑り現象)が確認されました。

 

ある研究者チームは,興味深いことに,これらスロー地震の発生が台風の到来と期を同じくしているということに気が付きました。

 

20 回のうち実に11 回が,台風の通過時あるいはその直後に生じていたのです。

 

計算によれば,両者が独立に生じた場合にこうした相関が得られる確率は極めて低くなります。

 

ここから研究者たちは,スロー地震と台風は共通の原因,すなわち気圧の低下によって生じていると結論しました。

 

このような推論は,因果と確率の間の関係性についての一般的な理解に基いています。

 

ある事象 A と B に共通の原因 C が存在するとき,A と B は確率的に相関するといいます。

 

しかしこの相関は,共通原因である C を観察することによって解消されます。あるいは,C は A から B をスクリーン・オフする)。

 

例えば,気圧という共通原因を考えることによって,台風(気圧低下に伴う暴風雨)とスロー地震の間の不可解な相関は解消されます。

 

このことを A と B は C の下で条件付独立になるといいます。

 

つまり,ある共通の原因から生じる複数の結果は,その原因の下で互いに条件付独立となります。

 

原因によって条件付独立となるのは,結果同士の間だけではありません。

 

今仮に,発達性低気圧は亜熱帯地方における海水温の上昇によって生じるとしましょう。

 

すると私たちは,海水温上昇が低気圧を引き起こし,これがスロー地震を引き起こすことで,海水温上昇とスロー地震の間に一定の相関が生じると期待するでしょう。

 

しかしここでも,もし一旦気圧の状態を知ってしまえば,亜熱帯で海水温が上昇したか否かはスロー地震の予測には無関係となります。

 

つまり事象とその間接原因の間の従属関係は,事象の直接原因の下で条件付独立となります。

 

このように,因果と確率の間にはある種の普遍的関係がありそうです。

 

ではこのような関係を手がかりに,因果命題を確率論的に評価できないでしょうか。

 

一般にベイジアンネットワークあるいはベイズネットとして知られる統計的因果推論の手法は,因果的マルコフ条件という因果と確率の間の関係性を利用することで,この課題に答えることを目的としています。

セミナー詳細こちら                    解析ご相談こちら


 

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】

ベイズの定理における因果関係の統計学【統計解析講義基礎】