インプライド相関の計算と利用【多変量解析】

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インプライド相関の計算と利用|【多変量解析・統計学・統計解析】

インプライド相関の計算と利用【多変量解析】


目次  インプライド相関の計算と利用【多変量解析】

 

 

インプライド相関の計算と利用

 

モデルでの各変数のペアには,インプライド相関(暗に示された相関)がある。

 

このインプライド相関は,4 つの要素の合計である。

 

すなわち,直接の影響(どんなものであっても),間接効果の和(どんなものであっても),そして疑似効果(spurious effects)と,分析されない効果(unanalyzed effects)の和である。

 

インプライド相関はこれらすべての要素を必要とするわけではない.

 

「疑似効果」は, 2 つの変数間に共通の原因があることによって生じる。

 

パス図において,疑似効果は矢印の向きに反して進むパスによって明らかになる。

 

再婚と精神的健康モデルでは,再婚と精神的健康の間に想定されたすべての関係が疑似的であると仮定することもできる。

 

それはまさに,モデルの背後にあるもの全体についての考え方である。

 

これらの2 つの変数が相関しているのは,共通の原因をもっているからかもしれない(以前の健康,以前の豊かさ,以前の精神的健康)。

 

再婚から精神的健康(またはその逆)のパスはすべて,矢印の向きに沿って逆行(矢印と逆方向に進む)するところから始まる。

 

たとえば,再婚から精神的健康へのパスの1つは,以前の豊かさへパスを逆に辿り,それから前方の精神的健康へと進む(矢印の向きに沿って)。

 

疑似効果の大きさは,こうした個々の関係の係数の積である。

 

「分析されない効果」は,カーブで表される双方向矢印,つまり,外生変数間の相関を含んだ効果である。

 

たとえば,以前の豊かさが再婚に影響したとして,それが教育を通じて影響していくとしよう。

 

この効果は,2 つの係数を掛け合わせることで得られるが,因果の観点からは分析されていないことになる。

 

なぜなら,それは相関であり(以前の豊かさと教育の),因果の向きは特定されていないからである。

 

もし1つの変数から別の変数へのパスがなんらかの共通する原因をもつのであれば効果は擬似的であるといえる。

 

だから,たとえば,豊かさから以前の豊かさへ行き,そこから教育を経由して再婚へ,というパスは,疑似効果というより,分析されていない影響である。

 

モデルに含まれる二変数間のインプライド相関は,すべての影響を計算して,それらを足し合わせることで分析できる。

 

これら4 つのタイプの影響それぞれの貢献度を検証することは,興味深いものになる。

 

総和したインプライド相関と,観測された相関と比較することは常に興味深い。

 

すなわち,もしインプライド相関が観測された相関と大きく異なっているようであれば,そのモデルは説得力がないということだ。

 

このことから導かれる結論は,再婚と精神的健康の間に観測された関係を,拡張選択モデルはうまく説明しないということだ。

 

これは妥当なモデルではないのだ。

 

同様のロジックは,病状再発データでもモデルA を否定する結果を導く。

 

神経症的傾向と再発の訴えの間の,インプライド相関係数は0.18であり,観測された相関係数は0.39である。これは倍以上大きいからだ。

 

 

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