血圧測定の統計学【統計解析講義基礎】

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血圧測定の統計学|【統計学・統計解析講義基礎】

血圧測定の統計学【統計解析講義基礎】


目次  血圧測定の統計学【統計解析講義基礎】

 

 

血圧測定の統計学

 

極端な低下・急激あるいは慢性の上昇も危険

 

血液は、心臓の収縮により動脈に送り出される。

 

「血圧」は、血液が動脈に送り出される時に血管壁を外向きに押している圧力のことである。

 

極端な血圧の低下は、活動している器官への血液量の減少をもたらし、「ショック症状」を引き起こす。

 

ショック症状を放置すると人間は「死」という極限に至る。

 

また、血管壁を押し上げる力が急激に上昇すると血管が破壊される。

 

この現象が脳の血管に起こると脳細胞は損傷を受ける。

 

支配領域の損傷による「麻痺」および「脳死状態」はその例で、最悪の時は死に至る。

 

さらに、慢性の血圧上昇は、「高血圧」と呼ばれ、心臓への負荷や腎臓の血管および網膜の損傷など重篤な問題を生じる。

 

血圧測定値

 

日常的に血圧を正常に維持することが重要なのはいうまでもないが、病める人びとにおいては、さらに深刻な問題である。

 

安静時坐位118/80mmHgとすると、この118mmHgは心室の収縮時の動脈の血圧で「最高血圧」と呼ばれる。心室の弛緩(拡張)時の動脈の血圧を「最低血圧」といい、この場合80mmHgとなる。

 

成人期の正常血圧は、以下表のような基準から判断される。

 

血圧測定の統計学【統計解析講義基礎】

 

 

血圧を左右する因子

 

血圧は、

 

   血圧=心拍出量×1血管抵抗

 

の式により得られるが、血圧を決定する因子には次のような要素が考えられる。

 

@循環血液量、心拍出量 拍出量の増加例は塩分の摂りすぎによる細胞外液の増加等に見られ、拍出量の減少の例に急激な出血による循環血液量の減少などがある。

 

また、血流量が一定であれば、血管の断面禎の大きいところで流速は小さい。

 

   血流量=平均流速×血管の断面積

 

心拍出量は、1分間に左右の心室から拍出される血液量である。正常では、1分間に約5Lである。

 

毎分身体の全血液量に相当する血液が心臓を通る。急激な出血時の循環血液量の減少と血圧との関係である。

 

   心拍出量=心拍数×1回拍出量

 

A末梢の血管抵抗 血圧は、血管抵抗が減少すれば低下し、増加すれば上昇する。加齢やコレステロールおよび中性脂肪の過剰摂取などにより動脈の血管壁が厚くなり、血管壁の弾(力)性の低下をもたらし血管抵抗は上昇する。

 

B血液の粘性度 血液の粘性は、主として、脱水、ストレス、喫煙、血糖値上昇などの影響による血漿中の水分量の減少により上昇する。

 

血圧測定方法(聴診法)による因子

 

@自律神経系の興奮 血圧の調節は、おもに圧受容器反射により行われる。

 

交感神経系の興奮により血圧の上昇を図り、副交感神経の興奮により血圧を低下させる。双方のバランスにより血圧の安定を維持する。

 

A測定部位 血圧は、血液を強い力で押し出す左心室に隣接する大動脈で最も高く、静脈へと流れるにしたがって徐々に低下する(図)。

 

通常の血圧値は、臥位、坐位のいずれにおいても、ほぽ心臓と同じ高さである上腕動脈において計測する。

 

血圧測定の統計学【統計解析講義基礎】

 

Bマンシェット幅 血管を圧迫するマンシェットの幅は、狭いと血圧は高く、広いと低く測定される。通常測定部位の円周のほぽ40%である。

 

C測定時の水銀柱の減圧速度 最高血圧予測値より20mmHg上位まで水銀をあげ、1日盛ずつ目で追える速さで減圧する。

 

D聴く・見る機能の協調 減圧時、音の聴こえ始めの目盛りが最高血圧、聴こえなくなったときの目盛りが最低血圧である。

 

Eその他の影響 測定時間・日差は、活動状況によると考えられる。血圧値を左右する因子が身体状況と測定方法にひそんでいることを考え、その数値を正確に読みとり判断することが重要となる。        

 

 

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