繰り返しなし二元配置法で因子の影響を見抜く実験法【ChatGPT統計解析】
繰り返しのない二元配置法は、2つの因子の影響を評価するための実験手法です。この手法には、繰り返しを行う場合と行わない場合があります。繰り返しのない場合、因子の構造モデルに基づき、@両因子が母数モデル、A一方が母数モデルで他方が変量モデル、B両因子が変量モデルという3つに分類されます。ただし、Bはほとんど使用されません。データの分散分析は、因子AおよびBの変動と誤差変動に総変動を分け、それぞれの影響を検定することが目的です。検定の帰無仮説を明確にし、実験の性質に応じてランダム化が必要となります。
▼▼▼▼▼▼▼▼
チャンネル登録はこちら
繰り返しのない二元配置法の実験
二元配置法の実験は、とり上げた特性値に対して2つの因子の影響を調べたいときに用いられます。
因子の水準を組み合わせた条件ごとに、実験の繰り返しをとらない場合と繰り返しをとる場合とがあります。
繰り返しのない二元配置法の計画では、とり上げた因子の構造モデルによって
@2因子とも母数モデルの場合
Aいずれか一方が母数モデル、他方が変量モデルの場合
B2因子とも変量モデルの場合
の3種に大別されます。
そして、これらのそれぞれについて、さらに因子の性格や実験順序のランダム化などによって違った型の実験となります。
これらの分類のうち、2因子とも変量モデルの場合は、実際にはほとんど利用されない計画ですので省略します。
さて、このように3つの型に分かれるとしても、くり返しのない二元配置法のデータを分散分析することは、基本的には、データの持つ総変動を因子Aによる変動、因子Bによる変動および誤差変動に分け、その大きさを検定することです。
したがって、いずれの型でも分散分析の手順はかわらないですが、因子の構造モデルや実験のランダム化によって、検定の意味する内容が違ってきます。
すなわち、厳密に言えば、検定の帰無仮説が変わってくるわけです。
そこで、分散分析を行うには、その検定における帰無仮説がなんであるかを明確にすることが必要で、そのためには、データの構造から出発して各要因の不偏分散の期待値を求めておかなくてはなりません。
しかし、分散分析の構造を理解することは必ずしも容易ではありません。
初心者にとっては、途中の経過は理解できなくとも、どのような実験の場合にどのような構造になるかだけは、十分に知っておくことが必要になります。
繰り返しのない二元配置法において、主な実験の型をあげると次のようになります。
@2因子とも母数モデルの場合
因子A,Bのそれぞれの水準が技術的に指定できる場合、2因子とも母数モデルの二元配置法といいます。
いま、合成樹脂の強度が、原料A1, A2, A3, A4および触媒B1, B2, B3, B4によってどう変化するかを見るため、それぞれの水準を組み合わせた条件で重合を行い、得られた樹脂粉を成型しその強度を調べたとすれば、二元配置法の計画となります。
この場合、16回の処理条件がありますが、この実験をランダムな順序で実施するのが原則です。
しかし、これと同型の計画でも、因子の性格によっては実験のランダム化の方法がかわってくる場合があります。
たとえば、ある機械加工において、使用する鋼材A1, A2, A3, A4, A5と、使用する機械B1, B2, B3の影響を調べたいとします。
3台の機械は同時に加工できるものとし、それぞれの機械は毎日1種類ずつの加工をするものとします。
この場合、機械は並行して加工するから、その順序をランダム化する必要はありません。
したがって、各機械ごとに、使用鋼材A1-A5の順序だけをランダム化すればよいことになります。
関連記事