欠測データを扱う際のよくある誤り【統計解析講義応用】

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欠測データを扱う際のよくある誤り|【統計学・統計解析講義応用】

欠測データを扱う際のよくある誤り【統計解析講義応用】


目次  欠測データを扱う際のよくある誤り【統計解析講義応用】

 

 

欠測データを扱う際のよくある誤り

 

欠測データを扱う際に最も犯しがちな誤りは,必要な仮定が満たされているかどうか,または異なる仮定をした時に結果が目に見えるほど変化するか,といった考察をすることなしに単純に完全データによる解析やBOCFなどの手法を適用することである,

 

例えばBOCFは,忠者の状態がベースライン以降変化しないということを仮定している.

 

ある感染症に対して2種類の抗生物質の有効性を比較する試験において,すぐに回復した個々が治療への関心を失い脱落しがちで,1つの治療群は他方より効果があったという場合には. BOCFは治療効果を過小評価する傾向を示すだろう.

 

人はしばしば,自分たちは保守的に考えているという理由でLOCFやBOCFといった方法を正当化するが,臨床試験では「保守的」ということはそれが治療の有益性を主張するのをより難しくするというものでなければならない.

 

その定義において. LOCFやBOCFは,何が欠測データを生じさせているか,そしてどの群がよりそうであるかに依存して,保守的にも反保守的にもなり得る.

 

欠測データがもたらす影響を理解する最良の道は.欠測データについて調整を行う異なった種類の方法を用いて,結果がどのように変わるかを調べる感度分析を行うことである.

 

もし結果が使用した手法に対して影響を受けないのであれば,欠測データの結果に対する影響は過度に大きいものではないということに,我々はより確信が持てるようになる.

 

まとめると、van Belle は,欠測データに対する最良のアプローチとして「いかなる欠測データも持たない」ことを提唱している.

 

このことは一般には現実的ではないが,努力すべき重要な1つのゴールドスタンダードである.

 

がんの臨床試験での5年生存率のように,期間を延長して被験者を追跡することが必要となる試験終了時点において欠測データは直ちに合算することができ,観測は被験者との接触を失うとかプロトコール違反のような,回避可能な種類の欠測データを最小にするように行わなければならない.

 

欠測データに関するNRCパネルは,欠測データを回避するためのデザインの詳細についての提案とその議論を行っている.

 

 

欠測データを最小にすることは,すべての被験者を解析に含められるように全貝にある値を補完することを要求するintent to treat (ITT)解析がおこなわれる,

 

第m相の確認試験においては特に重要なことである.

 

この状況において,結果は,全面的に受け入れてもらうためには,一般には「最悪データによる」解析に対してもロバストである必要がある.

 

臨床試験のデザインを計画する時には,そのデザインと解析で欠測データが適切に扱われるようにするために,統計学者と相談し予想される欠測データの率について議論しなければならない.

 

例えば,ある者は5%の欠測データが予想される場合に,「最悪データ」の仮定をしたとしても良好な検出力を保てるようにサンプルサイズを増やしておきたいと考えるかもしれない.

 

欠測データを扱うための手法は,プロトコールにあらかじめ定義されているべきである.

 

最終的に使用する方法は観測された欠測の率に依存するかもしれないが,あり得る欠測の率は通常予測可能であり,観察された率によって条件付けされる手法については,試験統計家の助けを借りて統計解析計画書中に概要を説明することができる.

 

終わりに,試験結果の報告を作成する時には.欠測データの量とそれを扱うために使用した手法について明確に記述するべきである.

 

感度分析についての記述も常に含まれるべきである.

 

 

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