データは誤魔化さずに大事に扱う|血を流さず肉を切る:わずかの重さで判決が逆転【統計学・統計解析講義基礎】
データは誤魔化さずに大事に扱わないといけない。シェークスピアの名作『ベニスの商人』。血を一滴も流さず肉を切る、わずか毛一筋の重さで判決が逆転するトリック
データは誤魔化さずに大事に扱う
シェークスピアの名作『ベニスの商人』
イギリスの大文豪シェークスピアは,生涯多くの名作をイタリアを舞台にして書きました。
『ベニスの商人』は,地中海貿易華やかりし16世紀のベニスを登場させました。
当地の貿易商アントニオは友人の借金の頼みを快諾したものの,あいにく手持ち資金がありませんでした。
そこで,犬猿の仲のユダヤ人シャイロックから,3000ダカットを借金しました。
シャイロックは,意外なことに利子を要求しませんでした。
その代わり,もしも借金が払えない場合には,アントニオの肉1ポンドを差し出すこととする、としました。
彼の友人の船がいつまで経ってもオリエントから戻って来ません。
これでは,アントニオは借金を返すことができません。
シャイロックは最初の約束の履行を要求します。
借金不払いは,ついに裁判沙汰となります。
血を流さず肉を切る:わずかの重さで判決が逆転
裁判官は,「だから,その,さっさと肉を切る用意をせい.血を流してはならんぞ,それから,肉はきっかり1ポンド,それよりも重かったり,軽かったりした場合は,たとえ一分,いや一分の二十分の一というわずかな軽重の相違であろうとも,また秤の皿が,よし髪の毛一筋ほどの傾きでもよい,示した場合は,その方は死刑,財産はあげて没収だ,よいか」
わずか毛一筋の重さで判決が逆転するトリックです。
データは誤魔化さずに大事に扱わないといけません。
関連リンク