潜在的な偏りを自己開示する例【統計解析講義応用】

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潜在的な偏りを自己開示する例|【統計学・統計解析講義応用】

潜在的な偏りを自己開示する例【統計解析講義応用】


目次  潜在的な偏りを自己開示する例【統計解析講義応用】

 

 

潜在的な偏りを自己開示する例

 

ラシッド〔Rashid, 2001〕は,バングラデシュの地方の女性たちが,ノルプラント埋め込み式避妊具をもちいることについてどうみなすかを研究した.

 

彼女は,「この主題を記述するにあたって,私自身がバングラデシュ出身者(バングラデシュで生まれた)であり,また,外側の人間(1979年から1993年まで外国で育った)である,という2つの立場からの影響がある.

 

私が行ったフィールドワークは,私の文化的背景の影響を受けている.

 

つまり,私がイスラム教徒であり,未婚のベンガル人女性であり,文化的に多様な環境での生い立ち…」と書いている,

 

質的デザインにおける相

 

質的研究の厳密な形式は事前には知りえないし,また特定されないが,リンカーンとグーバ〔Lincoln & Guba, 1985〕は,自然的探究は,ふつう,フィールドにいる期間を,おおまかに3つの相(フェーズ)で進んでいくと述べた.

 

1.方向づけと概観:量的研究者は,通常,自分が何を知らないかをわかっていると考えている.

 

つまり,研究を行うことによって,どのような種類の知識を得られそうかを正確に把握しており,それを得ようと努める.

 

これに対して,質的研究者は,自分が何を知らないかをわからないままに,つまり,探究を推し進めている現象について何も知らないままに,研究に着手する.

 

したがって,多くの質的研究の第1相は,関心ある現象の特徴が何かを把握することである.

 

2.探索の焦点化:研究の第2相は,さらに焦点を絞って吟味し,特徴的であると判断した現象の側面について,徹底的に探索する.

 

研究で問うべき質問や研究参加を依頼する人々のタイプを絞る.

 

3.確証と終了:最終相では,質的研究者はふりかえり,研究参加者とともに得た知識を検討し,結果の信用性を確立しようとする.

 

上記の3つの相は別個のできごとではなく,さまざまなプロジェクトでは,多かれ少なかれ重なり合う.

 

たとえば,最初の数回の面接や観察は,一般にはその後の情報提供者を選択するための根拠として利用されるが,研究者はさらに,現象の全体像を理解し,大きな次元でとらえようとする.

 

さまざまな相を終了するのに,何か月も,ときには数年を要することもあろう.

 

質的デザインの特徴

 

量的研究のデザインの特徴のいくつかは,質的研究にもあてはまる.

 

しかし,質的デザインの特徴は,事前に具体的に計画されたものというよりは,特定のフィールドで「何が起こったか」によってあとから決まるものといえる.

 

 

独立変数のコントロール

 

質的研究は,ほとんどの場合,非実験的である(質的研究が実験プロジェクトにはめ込まれる場合もある).

 

自然主義パラダイムで研究を行う研究者は,通常,彼らの研究を独立変数と従属変数をもつようなものとして考えていないので,研究しようとする人々や環境のある側面をコントロールしたり操作することはほとんどない.

 

多くの質的研究の最終目標は,ある現象を,現実世界に存在するがままに,また現実世界の文脈で個人が構築するがままにとらえ,豊かな理解を得ることにある.

 

グループ比較のタイプ

 

ほとんどの質的研究は,現象を完全に記述し説明することを意図しているので,質的研究者は通常,グループ比較をしようと事前に計画を立てることはない.

 

それでも,データに現れるパターンが,ある種の比較が有意味で啓発的であると示唆することもある.

 

もちろん,質的研究で比較を計画する場合もある(例:2つの異なる文化の比較).

 

質的な比較の例

 

ドラッカーとスターン〔Draucker & Stern, 2000〕は,クラウンデッド・セオリー研究を行って,親しい男性から性的暴力を受けた女性の反応を記述した.

 

こうした女性の中心的な過程を,彼女らは「着実な前進」と名づけたが,異なる種類の性的暴力を体験した女性の3つのサブグループでは,この過程が異なることがわかった.

 

データ収集を行う時点の数

 

質的研究では,量的研究と同様に,ある一時点でデータ収集をする横断的研究と,一定の期間内でデータ収集の時点を複数設定して,ある現象の展開を観察する縦断的研究の両方をもちいる.

 

質的研究者は,事前に縦断的研究を計画することもあるが,予備的データを収集し分析したのちに,ある現象を縦断的に研究するという判断がフィールドでなされることもある.

 

 

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