Intention to Treat (ITT)【統計解析講義応用】

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Intention to Treat (ITT)|【統計学・統計解析講義応用】

Intention to Treat (ITT)【統計解析講義応用】


目次  Intention to Treat (ITT)【統計解析講義応用】

 

 

Intention to Treat (ITT)

 

臨床試験の解釈の中で,最も重要な概念の1つがintention to treat『治療の意図の原理』である.

 

試験にランダム化された患者を除外することにより定量化することができないバイアスが生じる.

 

したがって,試験の結果は,自信を持って解釈することができない.

 

ランダム化の目的は,ある治療と他の治療にランダムに割付けた患者の結果に影響を及ぼす可能性のある既知と未知の両方の要因がランダムに分布することを確実にすることである.

 

ランダム化後に患者を除外することは,ランダム化した群が治療前に等しいリスクを負っているという確信を弱めることになる.

 

それにもかかわらず,ランダム化された試験被験者を解析から除外することは合理的であるという一般的な状況がいくつかある.

 

盲検化試験では,患者がランダム化されたけれど,治療を受けなかった場合一次解析からそれらの患者を除外するという試験計画を立てることは合理的である.

 

その計画は,事前に設定したサンブルサイズを満たすために,患者の代替を求めることができる.

 

このことが生じたとき,治療しなかった人を決めるのにバイアスはないということを保証するために,多くの解析が必要となる.

 

非盲検試験では,治療を受けない患者を除外することは潜在的に危険で,するべきではなく,注意深く考慮した上で除外するべきである.

 

同様に,治療開始した患者を解析から除外することは,実際の治療下ではあり得ないため,治療が実際に使われるかどうかを決めるデザインの試験では許容することはできない.

 

なぜなら,治療が実践で与えられているとき「カウントされずに脱落する」機会は存在しないからである.

 

 

公表バイアス

 

ネガティブな結果の臨床試験は,ポジティブな結果の試験よりも公表されにくい傾向がある.

 

医学雑誌に発表された試験の約85%は,ポジティブな結果を報告している.

 

公表された論文のレビューが.進行性卵巣がんの多剤併用化学療法が有益であることを明らかにしたが,公表されたおよび未公表の試験のレビューは,同時に,治療がそれほど効果がないことを証明した.

 

オックスフォード大学とジョンズホプキンズ大学で提出された臨床試験のプロトコールのレビューにおいて,ネガティブな報告バイアス(reporting bias)のかなりの根拠を見出した.

 

特に,ネガティブな結果をもつ企業が出資する研究が公表される可能性は低い.

 

この公表バイアス(publication bias)に対する意識は,研究者や実践者によっていくつかの特定の行動につながる.

 

第一に,その結果が先入観と一致しているかどうかにかかわらず,研究者は公表を通して科学界に臨床研究結果を利用できるように努める必要がある.

 

第二には,読者は,独自で確認することにより,ポジティブな結果を示す試験の解釈には注意を要する.

 

他の試験において未公表のネガティブな結果は存在しないという確実性は.ほとんどの場合,保証することができない.

 

最後に,複数の試験結果をまとめている研究者は,公表と未公表の結果の両方を検索するために,利用可能なすべての手段を活用すべきである.

 

なぜなら,ポジティブな結果は.より公表されやすく,公表結果のみを統合することは誤った結論につながる可能性があるからである.

 

米国では,この問題の改善措置として,国立衛生研究所(NIH)内の国立医学図書館が提供しているClinicalTrials.govに臨床試験の結果そして有害事象を登録することを法的に必須としている.

 

108,000試験以上が登録され,月に約300試験のペースで届き,この情報源は,たとえ従来の医学雑誌に公表されない場合でも,ほとんどの臨床試験の結果の記録を提供している.

 

 

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