多次元尺度法|【多変量解析・統計学・統計解析】
多次元尺度法
多次元尺度法(計量、非計量)は、データの個体間の類似度、あるいは距離を求め、そのデータを2次元平面上にプロットする方法でデータの構造やパターンの形成などを察する方法です。
MDS(multi-dimensional scaling)とも呼ばれています。
MDSは、個体間の親近性データを2次元あるいは3次元空間に、類似したものを近く、そうでないものを遠くに配置する方法です。
MDSは計量MDSと非計量MDSに大別されます。
計量MDSとは距離データを低次元に配置する方法で、非計量MDSは類似度や相関係数行列のような厳密には距離とは言えないが、距離に変換可能なデータを低次元に配置する方法です。
MDSにもいくつかのアルゴリズムが提案されていますが、その中で最も古典的なのは1950年代にTorgersonが提案した方法です。
計量MDSでは、比率尺度のデータの個体間の親近性を距離として計測し、距離データをユークリッド空間上で個体を配置することを前提としています。
しかし、心理学などで得られた間隔尺度により親近性のデータは距離の性質を満たさないという問題があります。
距離の性質を満たさない類似性データも視野に入れ、計量MDSを発展させたものが非計量MDSです。
非計量多次元尺度法にも、いくつかのアルゴリズムが提案されています。
非計量MDSは、個体間の類似度あるいは距離をもとに配置すべくk次元における距離を推測する方法です。
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