電子文献検索【統計解析講義応用】

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電子文献検索|【統計学・統計解析講義応用】

電子文献検索【統計解析講義応用】


目次  電子文献検索【統計解析講義応用】

 

 

電子文献検索

 

電子文献検索

 

ほとんどの大学図書館では,電子データベース(electronic database),具体的にはコンピュータでアクセスできる膨大な図書目録ファイルを,学生自身が検索できるようにしている.

 

ナースが関心をもつ電子データベースにアクセスするには,オンライン検索(online search) (つまり,電話回線かインターネットを通してホストコンピュータに直接つながる)による方法と,CD・ROM(図書目録情報が保存してあるコンパクト・ディスク)による方法がある.

 

図書目録データベースのための電子情報検索サービスを提供している営利販売業もいくつかある.

 

現在,もっとも広く利用されているのは,下記のサービスプロバイダーである.

 

・ Aries Knowledge Finder (www.ariessys.com)

 

・ Ebsco Information Services (www. ebsco. com)

 

・Ovid7[technologies (www.ovid.com)

 

・ PaperChase (www.paperchase.com)

 

・ SilverPlatter Information (www.silverplatter.com)

 

上記のいずれのサービスも,ユーザーに楽な図書目録情報検索を提供する.

 

つまり,最小限の指示で検索を常に進めることができるように,スクリーン上でのサポートを備えたメニュー選択システムを提供している.

 

しかし,個々のサービスは,網羅しているデータベースの数,費用,オンラインヘルプ,使いやすさ,独自の特色,アクセス方法,マッピング能力など,数多くの要素で異なる.
マッピング(mapping)の特色は,データベース内の事項索引の見出しとまったく同一の用語を入力する必要がなく,みなさん自身の言葉でトピックを検索できることである.

 

提供者のソフトウェアによって,みなさんが入力したトピックが,もっともふさわしい事項索引の見出しに翻訳(「マップ」)される.

 

マッピング能力があるときでも,データベースの事項索引見出し,または研究者が自分の研究を分類するために特定するキーワードを知ることが,検索の役に立つことがわかるだろう.

 

事項索引見出しは,データベースの情報検索用索引(シソーラス)に入っている.

 

キーワードは,みなさんがすでに見つけた関連文献である雑誌論文のなかで見つけやすい.

 

ほかにもいくつかの電子資料をあげなくてはならない.

 

まず,図書館の書籍や他の所蔵物は,たいていの場合,オンライン・カタログ・システムを使って電子的に読みとることができる.

 

さらに,インターネットを通じて,全国の図書館にあるカタログ所蔵物を検索できる.

 

最後に, Sigma Theta Tao Internationals Registry Nursing Research Oil Internet による検索も有用である.

 

このレジストリは,1万2000以上の研究を保有する電子検索データペースで,キーワード,変数,研究者名で検索できる.

 

レジストリはまだ発刊されていない研究へのアクセスも提供するので,研究から発刊までの時間差が埋まる.

 

けれども,こうした研究は,まだピア・レビュー(つまり,その分野の他の専門家による批判的レビュー)をされていないことに注意しなくてはならない.

 

概して,電子発行物は急速に広がっている.司書や教員は,もっとも役立つウェブサイトについて相談を受けなくてはならない.

 

自動的な文献検索の手段だけで,すべての関連研究を見つけだすことはできない.

 

最近刊行された研究または文献レビューに出てくる引用文献を検証することも,より広いリファレンスを探し出すための優れた方法である.

 

看護研究者にとって重要な電子データベース

 

看護研究者にとってもっとも有用であると思われる電子データベースは, CINAHL (Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature)とMEDLINER (Medical Literature Online)の2つである.

 

CINAHLデータベース

 

CINAHLデータベース(CINAHL database)は,ナースにとってもっとも重要な電子データペースである.

 

このデータベースは,看護ならびに関連健康分野に関する書籍,書籍の章,看護の学位論文,厳選した会議の議事録のほか,英語によるほぼすべての看護および関連健康分野の雑誌のリファレンスを網羅している.

 

CINAHLには, 1200誌以上からのリファレンスが収められている.

 

CINAHLデータベースは, 1982年から現在までの資料・をあつかい,42万以上の記録を収めている.

 

リファレンスを見つけるために図書目録情報(著者,タイトル,雑誌名,発行年,巻数,リファレンスのページ数)のほか, 300誌以上からの論文の抄録(短い要約)を提供している.

 

データ所蔵機関名などの補足情報が,データベースのなかの多くの記録に利用されている.

 

関心ある文書は,ほとんどが電子的に注文できる.

 

CINAHLは,オンラインまたはCD-ROMによって,直接CINAHLもしくは先にあげた営利販売業を通じてアクセスできる.

 

CINAHL独自のオンライン・サービスに関する情報は, CINAHLのウェブサイト(www.cinahl.com)から得られる.

 

CINAHLデータベースを利用して,電子検索の特徴をいくつか説明する.

 

ここにあげた例は,CD-ROM用のオーヴィッド検索ソフトウェアによるものだが,他のメーカーのソフトウェアからも同じような特徴を利用できる.

 

ユーザーの多くは,主題検索(特定のトピックについてのリファレンスの検索)から入る.

 

こうした検索のためには,トピックの核心を表現する1つの単語またはフレーズ(わかっている場合は,主題の見出し)を入力すると,コンピュータが検索を開始する.

 

主題検索の代わりとなる重要な手段はテキストワード検索(text word search)であり,タイトル,抄録をはじめとする各記録のテキスト領域に単語を入力して探す.

 

そのトピックについて研究した研究者名がわかっている場合は,著者検索(author search)も有効であろう.

 

そのトピックについての主な研究報告をすべて知りたい場合は,トピックに関連する可能性のあるキーワードを柔軟に幅広く考える必要がある.

 

たとえば,拒食症に関心がある場合は,「拒食症」,「摂食障害」,「体重減少」.そしておそらく「食欲」,「摂食行動」,「食習慣」,「過食症」,「体重変化」といった言葉を調べてみる.

 

主題検索では,みなさんがトピックに入ると,CINAHLの主題見出しの定義に関するメッセージを,コンピュータがスコープ・ノートを通じて出す.

 

その結果,マッピング手順が,自分が求めているものとぴったりあったものを出したかどうかを判断できる.

 

たとえば,「ベビー・ブルー」という主題を入力すると,ソフトウェアは「産後うつ病(postpartum depression)」という主題見出しにみなさんを導き,スコープ・ノートは,「産褥期にともなう抑うつ性の障害.重篤度の幅は,『ベビー・ブルー』の軽いケースから,精神疾患の状態までにわたる」という定義を出してくる.

 

求めていたトピックである場合は,産後うつ病に関してデータベースに入っている「ヒット」の数,つまり,そのトピックに適合するものの数がわかる.

 

トピックが独立変数と従属変数を含んでいる場合,それぞれを別々に検索しなくてならない.

 

たとえば,AIDS患者がもつ健康上の信念がコンプライアンス行動にどう影響するかを知りたい場合,(一般的な)健康上の信念および(一般的な)コンプライアンス行動について読むことになる,

 

さらに, AIDS患者および彼らの環境についての研究にアクセスしたくなるかもしれない,

 

ほとんどの場合,最初の主題検索におけるヒット数はかなり多い.

 

したがって,もっとも適切なリファレンスを確実に検索できるように,検索を精錬したくなるだろう.

 

検索した文書の範囲を定めるには,多くの方法がある.,

 

求めるトピックが,その文書の内容の主な焦点であるようなリファレンスに制限して検索する方法がある.

 

ほとんどの事項索引の見出しとして,検索するトピック独自の多くの小見出しから選ぶこともできる.

 

また,以下のようなリファレンスの制限もできるであろう.

 

特定のタイプの文書(例:研究報告のみ),特定の雑誌の一部(例:看護雑誌に掲載されたもの),ある特徴を備えた文書(例:抄録のあるもののみ),発行年月の範囲を限定する(例:1999年以降のもののみ),ある言語(例:英語で書かれたもののみ),ある特質を備えた研究参加者(例:青年のみ).

 

商業的な機関を利用してデータベースを検索する場合は,複数のトピックを含むリファレンスだけを見つけるために,検索を組み合わせることが通常は可能である.

 

たとえば,薬物乱用へのストレスの影響に関心がある場合,2つのトピックを別々に検索し,次に両変数を含む研究を特定する検索を組み合わせることができよう.

 

脳損傷についての最近の研究を例に,検索の範囲を定める方法を具体的な例で示そう.

 

まず,脳損傷という用語を入力して,主題検索を行う. 2001年6月現在のCINAHLのデータベースを使って,次々と検索を絞り込んでいったときのヒット数を示す.

 

検索トピック/制限           ヒット数

 

脳損傷                    1459

 

主な焦点とするもののみに限定     1263

 

研究報告に限定             481

 

看護雑誌に限定              28

 

1999〜2001年の発行物に限定      12

 

最初に1459件あった脳損傷に関するリファレンスを,12件の脳損傷に関する最近の看護研究報告のリファレンスへと絞り込むのに,1分もかからなかった.

 

次に,これらの12のリファレンス情報を画面上に出して,とくに有望にみえるものについての詳細な図書目録情報を印刷できた.

 

データベースの各記録には,固有の識別名である登録番号(全文を注文する際に使う)がある.

 

次に,著者,リファレンスのタイトルが表示され,続いて情報源(出典)の情報が表示される.

 

その情報源とは以下の内容を示す.

 

・雑誌名(『Critical Care Nursing Quarterly』)

 

・巻数(23)

 

・号数(4)

 

・ページ(42-51)

 

・発行年・月(2001年2月)

 

・引用リファレンス数(23リファレンス)

 

プリントアウトしたものにも,この特定の入力によって収束されたCINAHLの主題見出しのすべてが示される.

 

これらの見出しはいずれも,この特定のリファレンスを得るための主題検索プロセスでもちいたものである.

 

主題の見出しには,内容/トピック見出し(例:脳損傷,生活の質)と方法論的な見出し(例:面接)がある.

 

また,名称がついた公式の測定用具が研究でもちいられた場合,それが手段(instrumentation)の下に印刷される.

 

最後に,研究の抄録が示される.

 

抄録に基づき,このリファレンスが自らの探究に関係あるかどうかを判断する.

 

関係のあるリファレンスが特定されたら,研究報告全文を入手してレビューできる.

 

データベースで参照した文書はいずれも,郵便またはファクシミリで送付を依頼できるので,利用している図書館が参照された雑誌を購読する必要はない.

 

検索サービス業者の多くは,全文(full text)オンライン・サービスを提供しているので,特定の雑誌について,文書を直接閲覧したり,他の文書にリンクしたり,ダウンロードできる.

 

 

MEDLINEデータベース

 

MEDLINEデータベースは, U.S. National Library of Medicine (NML;米国国立医学図書館)によって開発され,生物医学文献の図書目録を網羅するための主要な情報源として広く認識されている.

 

MEDLINEは,インデックス・メディカス(Index Medicus),国際看護インデックス(International Nursing Index),ならびに他の情報源から情報を収録している.

 

MEDLINEは4300以上の雑誌をカバーし,1100万以上の記録を収録している.

 

1999年には, Cochrane Collaborationによるレビューの抄録がMEDLINEを通じて利用できるようになった(www. hen. net. au/cochraneからインターネットによっても直接に利用できる).

 

MEDLINEデータベースは膨大なので, 1966年から現在までの日付のリファレンスがある完全版よりも,データベースのサブセットにアクセスするほうが有用であることが多い.

 

たとえば,過去5年以内のリファレンスのみをあつかっているデータベースのサブセットもあれば,主要な医学雑誌,専門雑誌,看護雑誌を収録しているサブセットもある.

 

MEDLINEデータベースは,商業的な機関(例:Ovid, Aries Knowledge Finder)を通じて,オンラインまたはCD-ROMによって,手数料を支払ってアクセスできる.
商業的な機関を通じてデータベースにアクセスする利点は,優れた検索能力と特徴を備えていることにある.

 

印刷資料

 

手作業で検索しなければならない印刷資料は,電子データベースによって急速に影が薄くなっているが,その有用性を無視するべきではない.

 

あるトピックに関する初期の文献をはじめとする印刷資料を参照することが必要な場合もある.

 

たとえば, CINAHLデータベースは, 1982年以前に発行された研究報告のリファレンスを収録していない.

 

プリントインデックス(print index)とは,雑誌,定期刊行物,書籍,学位論文,専門機関の発行物,政府文書などで,文献を探しあてるためにもちいる書籍である.

 

ナースにとってとくに有用なインデックスは, International Nursing Index, Cumulative Index to Nursing and Health Literature (「レッド・ブック」), Nursing Studies Index, Index Medicus, Hospital Literature Indexである.

 

インデックスは,毎年の累積索引とともに,1年を通して定期的に(たとえば,年4回)発行される.

 

プリントインデックスをもちいる場合,通常は,まず適切な主題の見出しを特定する必要がある.

 

主題の見出しがインデックスの情報検索用索引(シソーラス)にあることもある.適切な主題の見出しが決まったら,インデックスの主題セクションに進むことができる.

 

主題セクションには実際のリファレンスが列挙されている.

 

抄録雑誌(abstract journal) は,他の雑誌に掲載された論文の抄録を載せている.

 

抄録サービスは一般に,タイトルだけでなく研究の要約もわかるという点で,インデックスよりも有用である.

 

看護文献の2つの重要な抄録の情報源には, Nursing AbstractsとPsychological Abstracts がある.

 

完全に手作業による検索を行う場合,最新のインデックスまたは抄録雑誌をもちいて検索を始め,それから過去に遡っていくのが賢明である(ほとんどの電子データペースは年代順に整理されていて,最新のリファレンスがリストの最初に出てくる).

 

研究報告を読む

 

リファレンスになりそうなものを特定したら,次にその文書の所在の確認へと進むことができる.

 

研究文献レビューのための関連情報は,主に『Nursing Research』誌などの専門誌の研究報告に見つけられるであろう.

 

レビューの執筆方法を検討する前に,専門誌の研究報告の読み方について簡単にいくつか助言をしよう.

 

研究雑誌論文とは何か

 

研究雑誌論文(journal article)は,研究または複合的な研究の一部を要約した報告である.

 

誌面が限られているため,一般的な研究論文は比較的に簡潔である.

 

通常,ダブルスペースの原稿でわずか15〜25ページである.

 

これは,研究者が多くの情報を狭いスベースにあわせて要約しなければならないということを意味する.

 

研究報告は競争に基づいた雑誌に受理され,出版が認められる前に批判的視点で査読される.

 

このため研究雑誌論文の読者は,その研究がすでに科学的メリットについて吟味されていると思ってさしつかえない.

 

とはいっても,論文が出版されたからといって,研究結果が無批判的に真実として認められるということではない.

 

ほとんどの研究には,研究結果の妥当性に関してなんらかの限界があるからである.

 

そのような理由から,研究の利用者も生産者も,研究方法を理解することから利益を得るといえよう.

 

雑誌の研究報告は,特定の書式で構成し,特定のスタイル(様式)で書くよう指示されている.

 

研究報告の内容

 

研究報告は,一般に,緒言,方法,結果,考察の4つの主要なセクション(節)に加え,抄録とリフアレンスで構成されている.

 

抄録

 

抄録(abstract)は,雑誌論文の冒頭にある,研究を簡潔に記述したものである.

 

約100〜200語で次の問いに答える.

 

研究設問は何か.それらの設問に取り組むために,研究者はどのような方法をもちいたか.研究者は何を発見したか.看護実践にとっての意味は何か.

 

読者は,報告全文に関心をもてるかどうかを評価するために,抄録を検討できる.

 

従来型の抄録,つまり,研究の主な特徴を1つのパラグラフ(段落)に要約するものから,もう少し長めで,よりしっかりと構成され,より多くの情報を含み,特定された見出しをもつ抄録へと変化している雑誌もある.

 

たとえば,「Nursing Research」誌は, 1997年以降,次のような見出し一背景,目的,方法,結果,結論,キーワードで構成された研究に関する情報を提示している.

 

1つは,「Family reports of barriers to optimal care of the dying (死にゆく人への最善のケアを妨げるものについての家族研究)」と題する量的研究の「新スタイル」での抄録である〔Tolle, Tilden,Rosenfeld, & Hickman, 2000〕.もう1つは,「Families of origin of homeless or never-homeless women(ホームレスの女性とホームレス経験のない女性の出身家族)」と題された質的研究の従来型の抄録である.

 

発行された研究報告の抄録の例

 

背景:死にゆく人のケアを改善するという,国家的な強い要請を受けて,最善のケアのための問題点や障害を明確にする努力がなされてきた.

 

しかし,先行研究では,場の設定や焦点,標本抽出に限界がある.

 

目的:本研究の目的は,死を迎える多様な場において,母集団に基づいた,故人からなる代表的な標本を対象に,最善のケアの障害となるものを特定することである.

 

方法:死亡証明のデータをもちいて,家族が亡くなって2〜5か月たった人々に連絡をとった.14か月以上にわたって,電話面接を行った,

 

情報提供者は,死へと向かう最後の1か月間,患者をケアした475人の家族である.面接は,58項目から構成した質問紙法をもちいて標準化された.

 

結果:データから,前もって準備をした頻度が高く(68%).臨床医は,患者の意思一人生の最期を過ごす場所についての家族の意向や治療の決定-を尊重する度合いが高いことがわかった.

 

故人からなる標本の3分の1は疼痛が問題であったが,ケアについての家族の満足度は一般に高かった.

 

結論:概して,全体的に肯定的な様相であったが,死にゆく人の最善のケアヘの障害は残っている.

 

その障害とは,医師へのかかりにくさという点での不満,疼痛レベルと疼痛管理などであった〔Tolle, Tilden, Rosenfeld, & Hickman, 2000〕.

 

 

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