適法的手法の問題【統計解析講義応用】

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適法的手法の問題|【統計学・統計解析講義応用】

適法的手法の問題【統計解析講義応用】


目次  適法的手法の問題【統計解析講義応用】

 

 

適法的手法の問題

 

適法的手法は(1)効率が悪い. (2)解釈が難しい,(3)不確実性が高い,という点で複数の研究者から批判されている.

 

十分に考え抜かれていない適応は,よく考えられていない運動プログラムが健康上のリスクを引き起こすことがあるのと同じように,上述のいずれかの問題に悩まされることになるが.それはその運動が悪いということを意味するものではない.

 

問題があるかもしれないという事実は,試験を開始する前に,適応的手順の性質を注意深く評価することの必要性を強調している.

 

ここまでは第一種の過誤の確率を水準αで制御する適応的手法について述べてきたが,その他に,第一種の過誤を制御するために特にデザインされたものではない,ベイズ流適応的手法(Bayesian adaptive methods)と呼ばれる方法がある.

 

ベイズ統計学では,治療効果に関する事前の情報を事前分布として定量化し,それを試験で観察したデータが与えられた下での条件付き分布を考慮することで更新していく.

 

この条件付き分布は事後分布(posterior distribution)と呼ばれ,治療効果の推定のために用いられる.

 

ベイズ法の主な利点はその事前情報を自然な形で取り入れることであるが,結論が選択した事前分布に依存するという1つのデメリットがある.

 

そのことはこれらの方法が必ずしも第一種の過誤を制御するわけではないということに密接に関係している.

 

 

例えば,我々の事前分布が治療は効くという自信を反映しているのであれば,小さな治療効果が観察されたのだとしても,それは我々を治療が有益であるという結論に導くことができるだろう.

 

ベイズ統統計学者はその可能性を認めているが.大抵の場合,選択された事前分布が結果として妥当な第一種の過誤の確率を導くことを示している.

 

要約すれば,臨床試験において柔軟性は大いに望まれるものだが.そこには支払われる対価が常に存在するということである.

 

例えば,モニタリングの境界はもし中間データが保証するのならば,早期の中止を可能にするけれども,通常は試験の終了時に1回の検定を行うやり方が最も効率的で最大の検出力を与えるので,それは一方で検出力の低下を招いている.

 

適応的手法はより多くの柔軟性を提供する.

 

我々は試験を早期に中止するだけでなく,多くのデザイン上の特性を変更することができる.

 

そしてより多くの柔軟性を手にすればそれだけ大きな効率損失の可能性や解釈上の問題の可能性が生じる.

 

だからこそ.適応的手法における検出力やその他の特性を評価して,分担研究者は臨床試験のデザインの段階でこれらの因子を注意深く考察しなければならない.
一部のケースでは,適応が完全に計画されていなかった.そのような変更でも,その決定が盲検化データに基づいて下されたものであるならば変更はまだ許容されるかも知れない.

 

もし変更の決定が群毎のデータをみた後,つまり観察された治療効果によるものであった場合,そこには第一種の過誤を制御する正当な方法は存在しない.

 

 

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