重要な一般的概念|【統計学・統計解析講義応用】
重要な一般的概念
稀な例外はあるが,第V相や第IV相臨床試験の目的,登録またはアウトカム試験は,もしある治療方法または他の治療方法が選ばれたとき,次の患者に起こりそうなことを推測することである。
計画された試験がこの目的を達成する可能性を評価するため,研究者(investigator)は一連の方法論的および臨床的問題を認識する必要がある.
この仕事は,かなりの専門知識と経験を必要とするが,この問題は広い枠組みの中で検討することができる.
臨床試験と実医療の関連性を理解するための最もシンプルであるが重要な概念は,妥当性(validity)および一般化可能性(generalizability)である.
このアプローチは. McMasterグループにより開発され,文献を読むときに使うことができる.
妥当性
臨床試験についての最も根本的な質問は,結果が妥当かどうかである.
試験の結果には内面的に一貫しているか.試験を繰り返しても,盲検性.評価項目の評価および統計解析などを含む試験デザインは適切か.もちろん,最も説得力のある科学的妥当性の根拠は,再現可能性である.
もし試験を繰り返したとき,特に異なる研究者による異なる臨床環境の下で実施した試験の結果が同じであれば.結果の妥当性は高くなる.
一般化可能性
臨床試験の結果が妥当であった場合.その知見は一般化が可能かどうか決定することも重要である.
その知見が再現され.複数の実臨床で適用されない限り,実臨床に与える情報の観点からは,その試験によって得られることは少ない.
実際問題,各臨床試験を再現することは不可能であるため,試験に参加する患者の選択基準および除外基準を理解し、患者が受ける追加の治療を明確に理解することは,特に重要となる.
例えば,合併症を併発していない「理想的な」患者または重症な疾患をもたない若い患者に実施した試験は.結果が臨床診療に適用されたときに誤解される可能性がある.
なぜなら悪い結果,合併症および潜在的な薬物相互作用の割合は,より多くの合併症を併発している高齢層においてより高くなる.
小児およびかなりの高齢者にとって.この点について懸案が増す.
両年齢層において,特に用量について,臨床試験で得られた知見は.効果的な臨床診療を容易に外挿することはできない.
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