他の研究からの比較データを利用する例【統計解析講義応用】

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他の研究からの比較データを利用する例|【統計学・統計解析講義応用】

他の研究からの比較データを利用する例【統計解析講義応用】


目次  他の研究からの比較データを利用する例【統計解析講義応用】

 

 

他の研究からの比較データを利用する例

 

ベッキー・ベックステッド・ウェブは、心イベント(心自己、心疾患の発症)を体験した女性の生活の質と健康状態を研究した。

 

研究者は、標本のアウトカムを米国の全国平均と比較して評価できるよう、標本の女性たちに、全国的な比較データがある標準尺度を用いた。

 

比較は、研究の中心的焦点であることが多いが、そうでないときも、研究結果を理解するためのコンテクストを与えることもある。

 

妊娠中絶をした女性の情緒状態を研究する例では、他の女性の情緒状態との比較をしなければ、その情緒状態が問題かどうかを知ることはむずかしいだろう。

 

自然の比較集団そのものを提案している研究もある。

 

たとえば、ナーシングホーム入居者集団に対して、新しい手法の効果を検証しようとする場合、明らかな比較集団は、新しい手法でなく標準的な手法を受けるナーシングホーム入居者となるだろう。

 

しかし、比較集団の選択があまりはっきりしない場合は、比較集団についての研究者の決定は、研究結果の解釈可能性に影響をもたらすこともある。

 

妊娠中絶の情緒的な結果についての例では、研究者は、比較集団として、赤ん坊を出産した女性を選んだ。

 

これは、妊娠というアウトカムに焦点をあてた比較をあらわす(妊娠中絶と出産)、流産した女性を比較集団とすることも考えられる。

 

その場合には、比較はアウトカムに焦点づけるのではなく(両集団ともアウトカムは妊娠の喪失)、アウトカムの決定要因を焦点とする。

 

このように、研究をデザインするには、研究者は、研究の中心課題をもっともよくあらわすような比較を選ばなくてはならない。

 

外生変数のコントロール

 

研究の主要な変数を隔離し、研究設問に無関係な他の因子をコントロールするという努力をしないと、人間の特性間の関係が複雑なために、研究設問に明白に答えることはむずかしいことが多い。

 

このように、量的研究のデザインの重要な特徴は、外生変数をコントロールするための手段である。

 

研究文献に親しんでいると、コントロールすべき、とくに重要な変数が何かがわかりやすい。

 

データ収集のタイミング

 

大部分の研究では、ある一時点で、研究参加者からデータを集める。

 

たとえば、患者たちは、ある1回の機会に、自分のヘルスプロモーション行動を記述するように求められることもあるだろう。

 

しかし、時間の経過によってものごとがどのように変化したかを見定めるため、数回にわたって研究参加したかを見定めるため、数回にわたって研究参加者との接触を求める研究デザインもある。

 

このように、研究者は、研究をデザインする際に、研究設問に適切に取り組むために必要なデータ収集の時点を決めなければならない.

 

研究デザインはまた,他の事象と関連して,データをいつ収集するかを明らかにする.

 

たとえば,妊娠16週と30週の時点で妊婦に面接を求めるとか,絶食の10時間後に採血するというような研究デザインである.

 

研究の場と環境

 

研究デザインでは,研究のための場(site)と環境(setting ; 設定環境,場面,セッティング)も特定する.

 

場とは,研究のための全体的な場所であり,環境は,データ収集をする,さらに特定した場所である.

 

データの妥当性と信頼性を最大限にするように,場と環境を選ばなくてはならない.

 

研究をデザインするにあたって,研究参加者が不安をつのらせるような環境,または彼らの日常の体験にとって異質な環境にいるために,影響されるかどうかを考えることが重要であろう.

 

 

研究参加者とのコミュニケーション

 

研究をデザインする際に,研究者は,研究参加者にどのくらい情報を提供するかを決めなくてはならない.

 

研究参加者に同意を得る前の完全な開示は,倫理的に正しいが,研究の価値を損なう場合もある.

 

研究者は,研究参加者に情報を伝えるいくつかの手段についての損失と利益を考慮したほうがよい.

 

取り組むべき論点には,以下のようなものがある.

 

・対象予定者に研究への参加を求めているあいだ,またはインフォームド・コンセントの過程で,研究の目的についてどの程度の情報を提供するのか(また,提供を控えるのか).
・どのように情報を提供するか.口頭か,文書か.

 

・762g参加者のもっとも低い読解力,理解力はどの程度か.

 

・誰が情報を提供するか.参加者の追加の質問に対して,その人はどのように答えることを期待されるか.

 

・データ収集後,研究目的についてさらに十分に説明したり,参加者の質問に答えるために,公聴会を開くか.

 

参加者とのコミュニケーションの性質が,参加者の協力と,彼らが提供するデータにさえ影響しうるので,研究をデザインするときに,これらの論点を慎重に考慮したほうがよい.

 

デザインを決めるには,時間,費用,倫理的問題,研究の統一性というように,さまざまに考慮してバランスをとる必要がある.

 

最終的なデザインを決める前に.自分の「上限(upper limit)」をしっかりと理解しよう.

 

つまり,プロジェクトで最大に使えるお金はいくらか.研究のために,最大どのくらいの時間をかけられるか.

 

研究のリスク/利益比から考えて,倫理的論点に関して受け入れられる限度はどこか.

 

これらの制限によって,デザインの選択肢が狭められることも多い.

 

これらの制約を念頭に,データの妥当性を最大にするように研究をデザインすることに集中したほうがよい.

 

 

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